- 著者
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桑原 守正
松下 和弘
吉永 英俊
安芸 雅史
藤崎 伸太
香川 征
- 出版者
- 泌尿器科紀要刊行会
- 雑誌
- 泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
- 巻号頁・発行日
- vol.38, no.1, pp.5-8, 1992-01
1)心不全・高血圧などの血中HANP濃度を上昇せしめる因子がなければ,血中HANP濃度は腎機能の悪化と相関して高値をとることはない.2)透析患者の血中HANP濃度はいずれも有意に上昇しているが,年齢,透析期間とは相関しない.3)透析による除水の量に従って血中HANP濃度は有意に低下する.4)心不全・高血圧などの合併症のない3群G4の透析患者で,CTRが50%以上の者は50%未満の者より透析後でも血中HANP濃度は有意に高かった.透析患者における血中HANP濃度の上昇は循環血液量の増加を反映していると考えられる.従って臨床的には血中HANP濃度は,透析患者における至適体重(D.W.)を決定するための良い指標となりえることが推定された