著者
梅野 太輔 田代 洋平 古林 真衣子
出版者
極限環境生物学会
雑誌
極限環境微生物学会誌 (ISSN:13485474)
巻号頁・発行日
vol.7.2, no.1, pp.31-35, 2008 (Released:2011-04-18)
参考文献数
30

The growing body of research reveal that the programmed cell death (PCD) is ubiquitously distributed in microorganisms, plays key roles in developmental processes and inkeeping the integrity of bacterial communities. Inspired by this, bioengineers are making their original version of PCD devices for the temporal and/or spatial control of the bacteria communities. In this review, we discuss how PCD system should be designed and/or implemented into the bacteria to make a faithful and long-lasting &39;robots&39; for the real-world applications.
著者
金 慶子 萩原 京平 梅野 太輔 斎藤 恭一 須郷 高信
出版者
日本膜学会
雑誌
(ISSN:03851036)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.233-238, 2009-07-01
参考文献数
21
被引用文献数
1 2

An immobilized metal affinity porous membrane of a hollow-fiber form was applied to the purification of geneticallyengineered histidine (His)–tagged fusion protein. An iminodiacetate (IDA)group (–N(CH2COOH)2)was introducedinto the poly–glycidyl methacrylate chain grafted onto a polyethylene-made porous hollow–fiber membrane.Subsequently, nickel ions were bound to the IDA group before the permeation of a His–tagged green fluorescent pro-tein (GFP)solution through the porous membrane. The resultant immobilized nickel affinity porous membrane(immobilized Ni membrane)had a ligand density of 0.36 mol/kg and a phosphate buffer flux of 0.4 m/h at a perme-ation pressure of 0.1 MPa and 298 K. His–tagged GFP adsorbed to the immobilized Ni membrane was eluted by per-meating a 0.5 M imidazole solution through the porous membrane. From an SDS–PAGE analysis, the purity of theprotein was found to be improved from 35 to 97%.
著者
大谷 悠介 関 貴洋 梅野 太輔
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.55, no.7, pp.658-661, 2019 (Released:2019-07-01)
参考文献数
12

二次代謝経路(天然物経路)は生理活性と新規酵素の宝庫であり,リデザインも容易である。一方で,これを一次代謝に匹敵する馬力で高度に運転するためには,多くの新しい工学的努力を要する。本稿では,筆者たちのテルペノイド合成経路の進化工学の経験をもとに,天然物生合成経路の高効率運転を目指したリデザイン技術のあり方について議論する。
著者
梅野 太輔
出版者
千葉大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では,ランダム変異によって多様化したテルペン酵素の変異体プールの中から,独自技術を用いたハイスループットスクリーニングによって活性を保持した変異体を濃縮・回収する実験を多世代にわたって実施することを目標としている。世代を経るにつれ,テルペン酵素の反応特異性が変化し,その変異体の機能・配列相関をみることによって,このクラスの酵素の進化能を試すとともに,その反応特異性にかかわる部位の網羅的な洗い出しを目指した。最初のアイデアは,カロテノイド合成経路との基質競合によってテルペン酵素の機能保持をコロニー色によって可視化するというシステムであった。これは手法として確立することができ,それをもとに複数の酵素の活性進化工学が可能となった。この手法をもって反応ポケットに集中的に変異を導入し,活性を保持しつつも配列の異なる種々のテルペン酵素変異体を得ることができた。一方,更なるスループットの向上を目指し,蛍光タンパク質と薬剤耐性遺伝子の癒合タンパク質を,更にテルペン酵素に融合する実験を行った。この手法を用いることで,基質消費ではなくフォールディング(タンパク質構造)の保持に対して超高速に淘汰を与えることができるようになった。この技術により,テルペン酵素の配列発散速度を飛躍的に高めることができると期待される。