著者
森 龍太 今井 海里 大野 栄治 森杉 雅史
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.I_31-I_41, 2014

日本では,1992年にUNESCOの世界遺産条約を締約した後,2013年末までに17件が世界遺産リストに登録されている.そのうち,白神山地はそこに広がるブナの原生的自然林およびそれに付随する公益的機能によって世界自然遺産に登録されているが,そのブナが温暖化の進行により衰退の危機に瀕している.もし世界遺産登録後のモニタリングにより顕著な普遍的価値を失っていると判断されると,世界遺産リストから抹消されることとなる.本研究では,温暖化による世界自然遺産への影響として白神山地の世界遺産登録抹消を想定し,それによる白神山地観光訪問への影響を分析した.その際,旅行費用法に基づく仮想行動法を用いて,白神山地のレクリエーション価値の変化を推計した.
著者
松延 直美 水森 龍太 蔡東生
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.86, pp.59-64, 2003-08-18
被引用文献数
2

CGで群れの振る舞いを作成する代表的な方法としてBoidアルゴリズムが知られている.しかし,このアルゴリズムは確率的要素を持たない為,一度安定した状態になると経路の設定が単調になってしまうという問題がある.そこで,本研究では群れを生成する代表的生物であり生物学の分野でも研究されている魚類に注目し,魚類の特徴をBoidアルゴリズムに加え,さらに自然界によく見られる自己組織化理論を用いてゆらぎを加えることにより,群れの動きをより写実的に表現する手法を提案する.また,群れが敵に襲われた際の個体間の情報伝達や逃避行動の表現に関しても,自己組織化理論を用いて試みる.Boid algorithm is a typical technique of creating behavior of a group by CG. However, since this algorithm does not have a probable factor, when a group is stabilized, the routes of objects becomes monotonous. So, We propose the technique of creating behavior of a group with reality by adding the feature of self-organization criticality system to Boid algorithm. Self-organization criticality system is one of the features of nature. Then, We propose also the technique of the communication between the objects and expression of escape action when a group is attacked by the enemy by self-organization criticality system.