著者
森保 洋之 河野 佐知
出版者
日本インテリア学会
雑誌
日本インテリア学会 論文報告集 (ISSN:18824471)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.1-8, 2000 (Released:2022-06-01)

本研究は, インテリア計画についての基礎的研究で,住宅の公的空間であるリビング・ダイニング(LD)空間モデルを用いて, LD空間を把握,構成する際の形態構成と空間意識に関する基礎的な指針を得ることを目的としている。具体的には, LD空間において,準箱庭形式による家具,間仕切りの配置の仕方等を含む形態構成を通して,人が空間を知覚し把握する際に感じる一体性,連続性,方向性の位置付け, その中でも特に連続性が持つ意味の明確化と,その形態構成の仕方と空間意識との関係について解析しており,一定の成果を得ている。
著者
時永 神三 森保 洋 宮崎 明雄 島津 宣之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.79, no.11, pp.1793-1800, 1996-11-25
被引用文献数
36

本論文では,時系列がフラクタル的な性質をもつ場合に,これを利用した予測手法を展開し,予測誤差の検討,フラクタル次元の推定,および応用例について示す.まず,時系列をスケール関数の展開形式で表現されたインパルス応答と入力信号との畳み込みにより表現するモデルを仮定し,時系列にフラクタル性がある場合には時間軸の伸長に対してインパルス応答が自己相似的な性質を保持するので,これを用いた予測が可能であることを示す.いくつかのフラクタル次元をもつ時系列について1時刻先の予測誤差が小さくなることを示すと共に,n時刻先の予測についても適応的な手段により求めた予測値を逐次的に観測値として用いた場合の予測誤差を小さくできることを述べる.また,与えられて時系列の共分散行列およびスペクトル形状に基づきフラクタル次元を推定する方法についても述べる.応用例として株価のオプション価格の比較分析をあげ,本論文の手法を用いた戦略の結果が良好であることを示す.