著者
山田 寛 内田 英子 四倉 達夫 森島 繁生 鉄谷 信二 赤松 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.712, pp.27-34, 2001-03-14
被引用文献数
5

本研究では、人間が自然な表情を自発した時と普遍的で典型的と言われている表情を演じる時の顔の動きを高速度カメラで撮影し、顔の特徴点の変位の測定に基づいて顔の動きの定量的な特性を分析した。自然な表情は、Gross & Levens (1995)が標準化した情動喚起刺激を被験者に提示することによって自発させた。典型的な表情の演技は、FACSの定義に基づいた。自発表出条件、演技表出条件ともに顔の各部位の動き出しの差は微細であり高速度カメラを用いたことの有効性が示された。また情動ごとおよび表出条件ごとに顔の各部の動きの量や速さに特徴的な違いが認められたが、動きの変化そのものの様相には興味深い共通性が認められた。
著者
世良 元 岩澤 昭一郎 森島 繁生 Terzopoulos Demetri
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎
巻号頁・発行日
vol.95, no.553, pp.9-16, 1996-03-06
被引用文献数
2

ヒューマンインタフェースにおける擬人化エージェントの実現やエンタティメント映像生成に向けCGによる人物像の生成が望まれている。本稿では現実感の高い人の顔を表現することを目的として物理法則に基づく筋肉モデルを提案する。一方、人の表情を作成する研究は数多く見られるが、会話時の口形状に対しての研究は少ない。特に自然な会話のアニメーションの合成のため、口形状の表現に適した筋肉の種類と形状の改良を行った。また、実画像からの測定結果に基づき口形状の作成を行った。また音韻継続時間を考慮に入れ、音と同期したアニメーションを生成した。
著者
石川 貴博 森島 繁生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎
巻号頁・発行日
vol.98, no.682, pp.21-28, 1999-03-23
被引用文献数
1

コンピュータグラフィクス(Computer Graphics 以下 CG) による顔表現方法の1つとして顔面筋肉モデルが挙げられる。現在、顔面筋肉モデルの表情筋は、単なる線分で表現され、実際の表情筋の様な複雑な形状を与えられていない。そこで、本論文ではこれらのことに着目し、表情筋の形状データを使用し、同時にその表情筋の運動表現を試みる。表情筋の運動表現は、表情筋がバネの集合体であると仮定し、運動方程式を解くことで実現させる。また下顎骨を剛体と仮定し、咀嚼筋による下顎骨の運動制御を提案する。下顎骨は咀嚼筋の収縮時の力を受けて回転運動を行う。これらの結果、表情筋の形状を考慮した運動表現および咀嚼筋による下顎骨の運動表現が可能になった。
著者
伊東 大介 四倉 達夫 森島 繁生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.122, pp.17-24, 1999-06-17
被引用文献数
1

近年、人間の顔表情をCG (Computer Graphics)にて表現することは映画の特殊効果や、ヒューマンインタフェースのためのエージェントの表現として-般的になっており、そのクオリティは実写に近いレベルまで達している。しかしながらそれらの構築に対しアニメータ等の膨大な労力と資金が必要であり、製作期間も長期間にわたるのが現状である。そこで本論文ではリアルな顔画像生成のため、皮膚組織や表情筋を持つ顔面筋肉モデルを用いて表情表出を行うシステムを構築し、各表情筋の変化に対応した筋電を測定する装置を用いて各々の筋電を測定し、各筋肉の収縮をモデル化する。測定データから顔面筋肉モデルの表情筋をコントロールして、リアルな口形状のモデル化を実現するシステムも可能となった。