著者
蒲池 みゆき 加藤 隆 赤松 茂 赤松 茂
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.20, no.38, pp.59-64, 1996
参考文献数
2
被引用文献数
1

ある人物の顔を見て性別を判定する際には, 顔のもつ様々な情報の中で, どの情報が有効に利用されているのであろうか.男女各16名のモデルを使った本研究の実験では, 顔の持つ色情報が, 性別を判断される際に男女を問わず必要であることが分かった.また, 性別を判断する際の視点依存性について, 男性の場合は左90°の横顔, 女性の顔は右90°の横顔が性別を誤って判断されやすく, その判断に対する被験者の確信度も低いことが明らかとなった.つまり, 性別判断の視点依存性には男女の顔で非対称性があることが示唆された.
著者
加藤 隆 阿磨 大介 森岡 久美子 赤松 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理
巻号頁・発行日
vol.97, no.599, pp.17-22, 1998-03-13
被引用文献数
3

顔の魅力という感性情報の判断に対して、顔のどのような視覚情報がかかわっているかについて心理実験を行った。実験1では、顔全体の魅力に対して有意な相関を持つパーツが存在するかについて検討した。実験2では、ある顔のパーツを魅力度の高い(あるいは低い)パーツと交換したときの魅力度の変化を調べた。全体として、目と眉の領域が重要なパーツであること、輪郭は内部特徴の魅力度が高い場合には全体の魅力度に影響を与えること、などが示唆された。別のパーツを100%交換する場合と元のパーツを50%残す場合の比較では、特に魅力度の高い顔の場合には、パーツの魅力度さえ高ければよいということではなく、全体的布置も重要であることが示唆された。
著者
赤松 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.80, no.8, pp.2031-2046, 1997-08-25
被引用文献数
175

コンピュータによって顔画像の個人認識を行う技術の最近の研究動向について述べる. まず, これまでに多くの研究が行われてきた正面顔画像による個人識別を目的とした顔パターンの表現法について紹介すると共に, 更にこれらを顔の姿勢変化による見え方の変化を許容する方向に拡張しようとする研究の動向について述べる. また米国においてそのようなロバストな顔認識技術の確立を目指した研究の推進の原動力の一つとなっている顔認識技術開発計画FERETの動向についてもあわせて解説する. 更に, コンピュータによる顔の認識をコンテンツによる映像データベースの検索や編集というメディア処理の要素技術の一つとしてとらえ, 顔が伝える感性的な情報に対する人間の認知特性をコンピュータによる顔の認識に反映させることを狙いとして, 人間による顔認識過程をモデル化しようとしている試みについても紹介する. 最後に, 個人識別やデータベース検索など, 顔に対するさまざまな高次視覚情報処理を実現する前提として重要な, シーン画像から顔パターンを抽出する機能の実現についての研究の現状を述べる.
著者
加藤 隆 神崎 利佳 東倉 洋一 赤松 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理
巻号頁・発行日
vol.95, no.167, pp.43-48, 1995-07-21
参考文献数
3

本研究では、顔と声を同時に記憶する際の文脈情報の効果について検討した。まず顔と声を対提示して記憶させ、その後、顔と声それぞれの再認テストを行った。テストには記銘時と同じ刺激が文脈情報として与えられる条件、異なる刺激が文脈情報として与えられる条件、全く文脈情報が与えられない条件の3条件があった。顔、声ともに同一文脈による再認の促進効果は認められなかったが、異なる文脈情報が与えられると再認が抑制された。一方、記銘時に提示されなかった顔はいずれの文脈でも見ていないと正しく反応できたが、声は文脈情報が与えられないと提示されていなくても聞いたと反応する傾向があった。実験の結果を顔と声の記憶における情報統合の観点から考察した。
著者
荒井 雄大 永田 俊介 稲葉 善典 赤松 茂
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.14, pp.52-55, 2015

人と円滑なコミュニケーションをとるために顔表情は欠かせないものである.従来研究では,多様な表情を表出している多数の顔の3次元顔形状データの主成分分析によってモーフィングモデルを作成することによって,新規人物の真顔から表情を生成した.この手法をもとに先行研究では,得られた主成分に相当する各パラメータを印象変換ベクトル法によって調整し,表出強度を操作する実験を試みた.従来の印象変換ベクトル法は多様な顔形であっても同一の印象変換ベクトルが割り当てられてしまうことが以前より問題点として挙げられていて,本研究では3次元顔に応じた最適な印象変換ベクトルが割り当てられるように,サポートベクタマシン(SVM)を用いた印象変換ベクトル法を考案した.
著者
桜井 謙次 関根 祥介 赤松 茂 蒲池 みゆき
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.345, pp.53-58, 2009-12-10
被引用文献数
2

本研究では,視線を正確に制御できる三次元顔モデルを用いて,人間の視線知覚特性を調べる2つの実験を行った。実験1では,視線の対象との距離が変化した際の輻輳角(寄り目具合)を定量的に変化させて実験を行った.結果として,相手と対面した状況においては,自分より後方への視線に関しては正確に判断されない傾向がある事が明らかになった.また,「自分より前」を見ているという判断を行うためには,1)水平角度に関して正面を見ていると判断された上での輻輳による奥行きの判断,もしくは2)水平角度が大きい(非常に自分から逸れた位置にある)と判断された上で角度変位が大きな視線の向きを観察したことによる判断,という2つの知覚過程による領域に分類できることが示唆された.したがって,視線の奥行方向判断は,水平方向判断に大きく依存することが分かった.また実験2では,先行研究において調べられている,水平方向の頭部角度,照明角度の変動によって起こる視線知覚のズレの予測式を算出した.結果から、知覚される視線角度は、顔モデルの頭部、照明方向、眼球の角度により予測可能であることが明らかになった.
著者
蒲池 みゆき 向田 茂 吉川 左紀子 加藤 隆 尾田 政臣 赤松 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理
巻号頁・発行日
vol.97, no.509, pp.73-80, 1998-01-23
被引用文献数
34

人間の顔に対する記憶表象や, 表情認知を探る心理実験において, 複数の画像を合成した刺激 (平均顔やカリカチュア顔など) を作成するFUTON System (Foolproof UTilities for Facial Image ManipulatiON System) を開発した. FUTON Systemは, 心理学的に顔研究を行う場合に必要な, 自然な顔画像合成の要求を満たすため, 既存のシステムに対応点の定義や操作性等の点で改良を加えたものである. このシステムにより, 大量の顔画像データを一括に処理することも可能になった.
著者
赤松 茂 佐々木 努 深町 映夫 末永 康仁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.7, pp.1363-1373, 1993-07-25
被引用文献数
48

本論文では,濃淡画像のマッチングによる画面顔画像の識別に関して,顔の造作を基準点として切り出された照合パターンを識別に有効な低次元の特徴ベクトルとして表現する方法について考察する.代表的な従来手法として,濃淡パターンのモザイク化と顔パターン集合のKL展開による次元圧縮の二つを取り上げ,各々の問題点を考察した.その結果を踏まえて,照合パターン抽出に不可避な位置ずれ変動に対してよりロバストな識別用特徴を得るために,幾何学的な不変変換の一つであるフーリエスペクトルへの変換の後にKL展開によって次元圧縮を行う方法を提案した.この3種類の特徴の識別における耐性を比較するために,種々の幾何学的変動を与えた照合パターンのテストサンプルに対して最小距離法による識別を行った.また多様な照明条件下で得られる多数の顔画像パターンを,3次元計測した頭部モデルからCGを用いて生成し,それらのパターンから得られる各特徴データのクラス間分離度によって特徴の識別能力を比較評価した.以上の結果から,新たに提案した特徴は従来法と比べて,顔の姿勢や照明条件の変動に対して安定した識別能力をもつことが確かめられた.
著者
加藤 隆 佐伯 昌子 宅間 三起 亀井 美砂 向田 茂 赤松 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.452, pp.25-30, 1999-11-19
被引用文献数
1

顔情報の微妙な違いに対する人の感受性について,認知的・感性的観点から検討を加えた.実験1では,個々の顔と平均顔をモーフィング合成する際にテクスチュア情報と形状情報の混合比率を独立に操作し,記憶ベースの類似性判断におけるテクスチュア情報と形状情報に対する感受性を検証した.その結果,テクスチュアの違いが顕著に表れない場合のみ,微妙な形状の違いを認知できることが示された.実験2では,顔の見え方(view)によって印象が異なるかを検証したところ,「やさしそう-こわそう」という顔の形態に依存する印象は見え方による影響をあまり受けないが,「たのしい-かなしい」という心の情動状態を表す印象は顔の見え方によって比較的強い影響を受けることが示された.
著者
蒲池 みゆき 吉川 佐紀子 赤松 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎
巻号頁・発行日
vol.98, no.311, pp.17-24, 1998-10-11
被引用文献数
17

顔の表情認知過程における動的な情報の割合を探る研究の一環として, 本研究ではモーフィング技術を応用して作成した動画刺激を用いて心理実験を行った.この方法により, 変化量や変化速度などの物理量を統制した表情動画像の作成が可能となる.4種の顔表情(幸福・悲しみ・驚き・怒り)及び3種の時間条件を用いた実験では, 表情から認知される感情強度の評定結果から, 表情認知は変化速度に影響を受けることが示唆され, しかもその影響は表情間で異なることが示唆された.特に「驚き」の表情は速い速度で変化するほど強度が高いと認定され, 「悲しみ」の表情に対する強度は, 速度の変化によって影響を受けないことがわかった.
著者
尾田 政臣 赤松 茂 深町 映夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.288-297, 1996-02-25
被引用文献数
16

好みの顔といった感性的に表現された顔を明確な視覚的イメージとして想起するのは難しい. しかし, 課題として与えられた顔イメージを描いたり言語的に報告することは難しくとも, 提示された顔画像が自分のイメージに合っているか判定することは容易である. 視覚的にイメージ化しにくい対象であっても, イメージは確かに存在する. 筆者らは画像データベースの中から, 好みの顔のイメージのように検索当初にはあいまいな検索対象を効率良く検索させる方法について検討してきた. 画像データとして線画の顔画像を用い, 好みの顔などを検索させる実験を行い, その方法論的正しさを明らかにした. そこで本論文では顔画像データとして顔写真を用いた場合の方法について検討する. 写真をデータとする場合の最大の難しさは, 何を検索の手掛りにするかである. 主観的な印象をラベルとして各画像に付与する方法や物理的な形状の特徴を用いる方法が考えられる. しかし, いずれの方法においてもデータベースの構築は手作業を伴う大変な作業となる. そこで, 特徴表現に対する手作業の必要ない方法であり, 顔の認識の手法としてその有効性が確かめられているKL展開を採用することとした. 本論文では, KL展開が好みの顔といったあいまいな顔イメージに基づく顔画像検索に対しても有効に働くことを明らかにする.
著者
岡田 裕也 大図 正孝 櫻井 輝子 稲葉 光治 赤松 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.105, no.608, pp.139-144, 2006-02-13
参考文献数
11
被引用文献数
3

本論文では,顔の3次元モデルに対して意図した印象の変化を生成させる試みについて述べる.顔の3次元形状とテクスチャは,レンジファインダで取得した距離画像から自動的に取得される多次元ベクトルによって表され,顔の多様性は主成分分析を適用することによって少数のパラメータで表現することができる.印象変換ベクトルを得るために,パラメータと与えられた印象に沿った顔の属性の間の関係を解析する.ここで,我々は,印象変換のために3次元顔画像を操作する方法として,この印象変換ベクトルを使用する方法を提案する.性差の印象に関する実験結果より,2次元顔画像情報のみを使用した以前のアプローチに比べ,顔の3次元情報の操作を行うことの優位性を確認した.
著者
内田 英子 四倉 達夫 森島 繁生 山田 寛 大谷 淳 赤松 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.722, pp.1-6, 2000-03-21
被引用文献数
9

顔面表情に焦点をあて、意図的なコントロールを受けたものと、なんらかの情動喚起に伴い自発的に現れるものとの違い、特に動的な変化の違いを実験的に検討した。被験者の顔面表情の変化を次の2条件下で高速度カメラにより撮影した。1つが意図的表出(動作教示)条件、もう一つが自発的表出条件である。意図的表出条件では、顔面動作教示に従って被験者に6つの基本表情を演じさせた。一方、自発的表出条件では、情動喚起映像(喜び、驚き、怒り、悲しみ、嫌悪、恐れ)を提示し、被験者に自然な表情を自発させた。高速度カメラで撮影した顔面表情の動的変化(特徴点の変位)を、画像解析ツールを用いて測定した。
著者
山田 寛 内田 英子 四倉 達夫 森島 繁生 鉄谷 信二 赤松 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.712, pp.27-34, 2001-03-14
被引用文献数
5

本研究では、人間が自然な表情を自発した時と普遍的で典型的と言われている表情を演じる時の顔の動きを高速度カメラで撮影し、顔の特徴点の変位の測定に基づいて顔の動きの定量的な特性を分析した。自然な表情は、Gross & Levens (1995)が標準化した情動喚起刺激を被験者に提示することによって自発させた。典型的な表情の演技は、FACSの定義に基づいた。自発表出条件、演技表出条件ともに顔の各部位の動き出しの差は微細であり高速度カメラを用いたことの有効性が示された。また情動ごとおよび表出条件ごとに顔の各部の動きの量や速さに特徴的な違いが認められたが、動きの変化そのものの様相には興味深い共通性が認められた。
著者
向田 茂 蒲池 みゆき 尾田 政臣 加藤 隆 吉川 左紀子 赤松 茂 千原 國宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.85, no.10, pp.1126-1137, 2002-10-01
参考文献数
12
被引用文献数
34

近年,顔の認知に関する心理学的研究が盛んに行われている.心理実験を行うには実験デザインに応じた実験刺激の作成が必要となるが,これまで実験刺激の生成を目的とした統合的な顔画像合成システムは見当たらなかった.我々は,先行研究で用いられてきた合成顔を容易に作成できるとともに,今後検討されるであろう様々な実験刺激の作成にも柔軟に対応できるよう,心理学研究からの要求を考察し,実験デザインの段階から実験刺激の作成までの一連の作業をサポートする顔画像合成システムの開発を行った.特に,一連の作業の中で,操作者への負担が大きくなる,特徴点の取得作業の負荷を軽減できるよう,採用した操作者補助の機能の有効性を実験により確認した
著者
磯野 勝宣 赤松 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.98, no.528, pp.53-60, 1999-01-22
被引用文献数
1

任意方向・任意表情の顔画像を生成する技術は, テレビ会議システムなど, 様々なアプリケーションに応用できる.本論文では, 2枚の画像とサンプル画像から得られる表情変化に関する一般的な知識を用いて, 任意表情の3次元構造の復元を行う.入力として, 表情Aの2枚の画像が与えられ, それらより表情Aの3次元構造が復元され、その3次元構造を2枚の入力画像に投影する2つのカメラ射影行列が得られる.一方, 表情Aから表情Bへの表情変化は, 表情Aと表情Bの対応する特徴点の座標の差分として捉えることができる.差分を表情サンプルデータベースを用いて, 抽出する.表情差分ベクトルと顔の類似性, 顔の対称性, 画像間の幾何学的拘束条件を用いて, 2枚の入力画像に対応する, 表情B画像を生成する.2つのカメラ射影行列と2枚の表情B画像が得られれば, 表情B3次元構造を復元することができる.復元実験の結果, 自然な表情B3次元構造を得ることができた.
著者
山口 真美 加藤 隆 赤松 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.279-287, 1996-02-25
被引用文献数
54

本研究は, 顔の2次元的なパーツの配置情報が年令と性という次元に関してどの程度明確な指標となり, ヒ卜の感性的な評価を支持するものなのかを探索的に調べた分析を報告する. 分析の結果から, (1) 本研究で使用した顔の物理的情報から, 年令の分類がうまくなされること, (2) 性による顔の分類が顔の "部分的な特徴" によってなされるのに対し, 年令による顔の分類は顔の "全体的な特徴" によってなされる傾向が見られること, (3) 特に男性の顔に関しては男らしさといった感性的評価が年令の次元でなされること, 等が示唆された. これらの結果をもとに, 生物的な刺激に対する感性情報を "年令" と "性" の次元からとらえることについて議論を進めた.