著者
平田 恵理 清水 清香 梅田 智子 小林 拓 中野 雅 樋口 肇 芹澤 宏 岩崎 直子 森永 正二郎 常松 令
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.112, no.9, pp.1696-1704, 2015-09-05 (Released:2015-09-05)
参考文献数
22

Maturity-onset diabetes of the young type 3(MODY3)の19歳女性.画像検査で肝細胞腺腫症を疑い,肝腫瘍生検でhepatocyte nuclear factor(HNF)1α不活性型の肝細胞腺腫症と確定診断した.MODY3と肝細胞腺腫症は両者ともにHNF1α遺伝子異常が原因であり,合併することが知られているが,本邦では自験例が初めての報告となる.

2 0 0 0 類上皮肉腫

著者
石井 明子 中山 秀夫 池上 博泰 森永 正二郎
出版者
Western Division of Japanese Dermatological Association
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.734-739, 1994
被引用文献数
1

30歳のロシア人男性の類上皮肉腫を逆行性橈骨動脈皮弁法にて治療した。8年前に左手関節屈側に潰瘍が出現し, 手術を4回受けたが再発を繰り返していた。病理組織学的に, 真皮内にエオジン好染の豊かな胞体を持ち, 核に異型性を示す腫瘍細胞が増殖し, 大部分が類円形で, 上皮様の胞巣を形成していた。電顕的には切れ込みの目立つ核と豊富な細胞質を持つ腫瘍細胞が多く, 胞体内に中間径フィラメントを認めた。免疫組織化学的にEMA, vimentin, keratinに対する抗体を用いた染色にて腫瘍細胞は陽性であった。本症の治療にあたっては, 発病初期の正確な病理診断と最初から十分な広範囲切除が必要と思われた。
著者
堀尾 裕俊 野守 裕明 森永 正二郎 冬野 玄太郎 小林 龍一郎 伊賀 六一
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.439-443, 1996-04-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
8
被引用文献数
1

症例は51歳, 男性. 特発性間質性肺炎の経過観察中, 肺癌を発見された. 肺癌の病期および間質性肺炎の活動性や呼吸機能の結果より手術可能と判断し, 左上葉切除を施行した. 術後9日目に間質性肺炎の急性増悪を認めたが, 迅速な診断と早急なステロイド治療により救命し得た. 肺癌術後急性増悪例は致命的であり, その救命率はきわめてまれであるため報告した.