- 著者
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椋田 隆司
河合 隆範
及川 栄輝
加々良 耕二
- 出版者
- 公益社団法人 化学工学会
- 雑誌
- 化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
- 巻号頁・発行日
- vol.29, no.6, pp.734-739, 2003-11-20 (Released:2009-05-30)
- 参考文献数
- 8
- 被引用文献数
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バミカミド塩酸塩にはA形晶(1水和物),B形晶(1.5水和物),C形晶(2水和物),D形晶(3水和物)の水和物結晶が存在する.これら水和物結晶の粉体特性および晶析挙動を調べ,濾過性がよく,粉塵爆発の危険性の最も小さなC形晶を選択し,その析出条件の設定を行った.C形晶は水和物結晶の中で最も溶解度が低い安定形であった.種晶無添加の場合,D形晶が析出し,その後溶媒媒介転移でC形晶に転移した.ところが,晶析温度から濾過温度に冷却する過程でD形晶が析出し,製品結晶に混入した.D形晶の析出を抑制するために,D形晶の過溶解度を求め,その過溶解度以下の領域で操作を行うことにより,D形晶の混入しないC形晶の製造条件を確立した.以上の実験結果に基づき,1,500l晶析槽でスケールアップ実験を行った結果,べンチスケールでの結果を再現でき,D形晶を含まないC形晶を製造することができた.