著者
横井 健司 松下 恭昌
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 37.12 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.17-20, 2013-02-26 (Released:2017-09-21)
参考文献数
9

立体映像視聴時の視覚疲労に関しては様々な研究が行われているが、映画のように受動的に視聴する条件が多く、ゲームのように能動的に視聴する場合の影響についてはよく分かっていない。そこで本研究では、能動的にゲームをプレイした場合と受動的にプレイ中の映像を視聴した場合で、2Dと3D時の視覚疲労を比較した。また、一般的な立体映像の問題として、頭部を動かしても運動視差が生じず形状や奥行きの歪みとして知覚されてしまう点がある。このことが頭部運動に影響し疲労の要因となっている可能性も考えられるため、視聴時の頭部運動についても計測を行った。実験の結果、能動的に視聴した際は受動的視聴時よりも視覚疲労が少なくなる傾向が示された。頭部運動に関しては、3D視聴時に横方向の頭部運動が増加する等の変化が見られ、視覚疲労との間に関連性があることが明らかとなった。
著者
斎田 真也 氏家 弘裕 和氣 典二 和氣 洋美 横井 健司
出版者
神奈川大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009-04-01

観察者が3次元空間内の情報処理を行う範囲を推定する方法の開発を行った。観察者に向かう移動物体に対する3次元有効視野の形状は観察者から奥行き方向に向かって樽型の形状をしていた。静止物体における奥行き探索課題のとき、両眼視差が1度以内では探索時間は手前ほど短かった。高齢者が視線を遠点から近点に移したときのターゲット検出に要する反応時間は若年者のそれより顕著に長かった。眼球運動解析から情報処理能力の向上には有効視野の拡大のみではなく視線移動の効率化や認識時間の短縮など複数の質的に異なる方略が存在した。