著者
小川原 純子 横山 祐子 森下 勇 一條 智康 加藤 直子 山岡 昌之
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.55, no.12, pp.1335-1342, 2015-12-01 (Released:2017-08-01)

思春期には体も心も大きく変化する.身体的発達のみならず,自我同一性(identity)の確立などこの時期の正常な心の発達を知ることは,思春期のうつ病や,摂食障害などの心身症を診察する際,その病態の基本的理解として欠かすことができない.また,思春期の患者がもつ生来の言語能力や社会適応力・認知力といった各人の能力を見極めることは,患者の感じている困難感の分析に有用である.さらに思春期に至るまでの生育環境や養育者との基本的信頼関係の構築の有無などの情報は,思春期の患者の心の発達過程での問題点を推測する重要な手掛かりとなる.
著者
小川原 純子 横山 祐子 森下 勇 一條 智康 加藤 直子 山岡 昌之
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.55, no.12, pp.1335-1342, 2015-12-01

思春期には体も心も大きく変化する.身体的発達のみならず,自我同一性(identity)の確立などこの時期の正常な心の発達を知ることは,思春期のうつ病や,摂食障害などの心身症を診察する際,その病態の基本的理解として欠かすことができない.また,思春期の患者がもつ生来の言語能力や社会適応力・認知力といった各人の能力を見極めることは,患者の感じている困難感の分析に有用である.さらに思春期に至るまでの生育環境や養育者との基本的信頼関係の構築の有無などの情報は,思春期の患者の心の発達過程での問題点を推測する重要な手掛かりとなる.
著者
横山 祐子 稲葉 智之 浅川 満彦
出版者
日本野生動物医学会
雑誌
Japanese journal of zoo and wildlife medicine (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.83-93, 2003-09
被引用文献数
1

サル類の公衆衛生学的研究の一環として,東京都内動物商およびペットショップで死亡したサル類5科15属22種96個体について,寄生蠕虫類の調査を実施した。検査動物の属としてはLemur, Galago, Nycticebus, Perodicticus, Aotus, Saimri, Cebus, Cebuella, Callithrix, Saguinus, Leontidius, Macaca, Cercopithecus, Erythrocebus, および Miopithecusであった。その結果,45個体に何らかの寄生蠕虫類を認めた。特に,調べたリスザル12個体とタラポアン14個体すべてに蠕虫類が認められたが,いずれも愛玩動物として人気が高いので警戒が必要とされた。今回の調査では線虫13属,吸虫1属,鉤頭虫2属,すなわちPhysaloptera, Rictularia, Dipetalonema, Gongylonema, Streptopharagus, Enterobius, Lemuricola, Crenosomatidae gen., Primasubulura, Globocephalus, Strongyloides, Molineus, Trichuris, Dicrocoeliidae gen., Prosthenorchis, Nephridiacanthusが検出された。このほか舌虫類の若虫(おそらくProcephalus sp.およびArmillifer sp.)が見つかったが,条虫類は見つからなかった。ほとんどの蠕虫類が日本で初めての報告となった。