著者
横山 雅彦
出版者
日本科学史学会
雑誌
科学史研究 (ISSN:21887535)
巻号頁・発行日
vol.44, no.234, pp.65-74, 2005 (Released:2021-08-12)

In the latter half of the twentieth century the development of Copernican studies has been highly remarkable. The author surveys from his personal point of view this development, which is divided into two periods. The first period is the time from the end of the Second World War to 1970, and the second period is the time from 1970 to the end of the last century. The year 1970 was really significant in the advance of Copernican studies, for in this very year two new learned journals relating to Copernicus began to be published at once: Journal for the History of Astronomy and Studia Copernicana. After he has pointed out some characteristic aspects of Copernican studies in these two periods respectively, the author proposes a few problems on Copernicus and his intellectual environment. Among others he emphasizes the importance of the concept of symmetria in Copernicus's new cosmology. If the role of this concept in the growth of his astronomical thought is properly recognized, the history of the Copernican Revolution will be viewed in quite a different perspective than before.
著者
横山 雅彦 水谷 雅彦 山崎 康仕 三浦 伸夫 宗像 恵 片柳 榮一 櫻井 徹 山田 広昭
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1994

我々は平成6年度から平成8年度までの3年間にわたって本研究を行ない、その結果、概略的にほぼ下記のような成果を得た。片柳は、ヨーロッパの自然法思想に独自の緊張を与え続けた旧約聖書の宗教的法思想が、古代イスラエル民族の苦難にみちた歴史的体験と密接不可分に結びついていることを、聖書解釈学の視点から明確にした。横山は、古代末期から12世紀のシャルトル学派にいたるまでのプラトン主義的な思想的系譜の展開の中に、中世ヨーロッパにおける自然法則概念の確立の重要な契機があることを、具体的な史料分析によって明らかにした。桜井は、17世紀後半のイギリスの宗教家カンバーランド主著『自然法の哲学的探究』の緻密な分析によって、彼の自然法思想が、当時のイングランドの支配階級の利害関係を強く反映するとともに、また王立学会の重鎮たるボイルの自然法則観とも通底していたことを実証的に示した。宗像は、17世紀のデカルトから18世紀中葉のルソーにいたるまでの自然法と自然法則に関する様々な思想を概観するとともに、それらの思想全体の相互関係を哲学史的視点から明確にした。三浦は、イスラム文化圈における自然法則概念の歴史的展開という、これまで全世界的にほとんど無視されてきた研究テーマを開拓し、その歴史的展開が近代西欧科学に対するイスラムの現代的対応とも連関していることを示した。山崎は、近年ますます大きな問題となりつつある生命倫理の問題に対する多様な法学的対応の中にもしばしば自然法的な思想が隠れていることを、妊娠中絶論争や尊厳死問題論争という 問題と関連して具体的に分析した。水谷は、パソコン文化の急激な大衆化と絡む電子ネットワークの情報倫理的問題に着目し、旧来の問題とのアナロジーに依拠した伝統的な法律的対応が引き起こす混乱の諸相を具体的な事例に基づいて明確にした。
著者
青木靖三 横山雅彦編訳
出版者
朝日出版社
巻号頁・発行日
1981
著者
保科 静香 黒澤 景一 高橋 翔太 加藤 浩太 吉村 公佑 奥村 幸弘 松本 尚貴 横山 雅彦 中田 正文 日比谷 孟俊 神原 陽一
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.67, no.11, pp.537-549, 2018-11-15 (Released:2018-11-15)
参考文献数
13
被引用文献数
1

福島第一原子力発電所事故由来の134Csの分布を,南東北,北関東,南関東,及び甲信越などの山岳地域において,シンチレーションスペクトロメータを用いて測定した。吾妻山及び八溝山では,高度が低くなると放射線強度が増し,一方,御前山,及び大山では高度が高くなると放射線強度が増すことがわかった。このことは,特定の高度にその中心を有する放射性物質雲(プルーム)が存在し移動したことを示唆している。