著者
西村 純 矢島 信之 藤井 正美 横田 力男
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.13-19, 1990-12

この論文では金星大気の運動や組成を観測する金星気球を開発するため, 金星気球のモデル試験の方法を提案する。金星浮遊気球としては, いくつかの形態が提唱されてきたが, ここでは適当な液体をつめた相転移気球について詳しく検討する。金星大気の主成分は炭酸ガスで, 高度が下がるとともに温度が上昇するので, 気球内に入れた液体が蒸発して浮力を生ずる。ある高度を境として蒸発と液化が起こるので, 気球は一定高度に安定に浮遊することができる。金星大気から金星気球への熱伝達について詳しく解析するとともに, 温度勾配をつけた小型の水槽にモデル気球を浮かべて, 相転移気球の試験を行えることを実証した。
著者
栗木 恭一 佐々木 進 横田 力男
出版者
日本マイクログラビティ応用学会
雑誌
日本マイクログラビティ応用学会誌 (ISSN:09153616)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.211, 1997-07-31 (Released:2021-01-21)
参考文献数
7
被引用文献数
2

The Space Flyer Unit (SFU) is an unmanned free flyer flown in orbit from March 18, 1995 to January 20, 1996. Space environments such as microgravity and surrounding atmospheric condi­tions were monitored and are reviewed as reference for future missions. Engineering impacts of microgravity on spacecraft are also reviewed including post flight analyses.
著者
桜川 信男 湯浅 和典 近藤 信一 丹羽 正弘 横田 力
出版者
The Japanese Society on Thrombosis and Hemostasis
雑誌
血液と脈管 (ISSN:03869717)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.228-230, 1983-06-01 (Released:2010-08-05)
参考文献数
5

Crude drugs of Wakan-Yakus (traditional herbal drugs) such as Gaiyoh (Artemisiae folium), Sanshishi (Gardeniae fructus), Taiso (Zizyphi fructus), Kizutsu (Aurantii fructus immaturus) and Akyoh (Glutinum) were investigated to analyse the effects on blood coagulation system.(1) Gaiyoh (Artemisiae folium) showed the effects of anticoagulant, antifibrinolytic and anti-platelet aggregation, and the anticoagulant effect was strong prominently. When the crude drug of Gaiyoh was purified by the Sephadex G-100 column chromatography, four peaks were found. The strong antocoagulant effect was found to the third peak. We settled “Inhibition unit” of Gaiyoh from statistic studies, and 2.5mg/ml of Gaiyoh in the final concentration was evaluated to be 10 inhibition units.(2) Sanshishi (Gardeniae fructus) showed strong fibrinolytic effect characteristically.
著者
西村 純 矢島 信之 藤井 正美 横田 力男 Nishimura Jun Yajima Nobuyuki Fujii Masami Yokota Rikio
出版者
宇宙科学研究所
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集: 大気球研究報告 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.13-19, 1990-12

この論文では金星大気の運動や組成を観測する金星気球を開発するため, 金星気球のモデル試験の方法を提案する。金星浮遊気球としては, いくつかの形態が提唱されてきたが, ここでは適当な液体をつめた相転移気球について詳しく検討する。金星大気の主成分は炭酸ガスで, 高度が下がるとともに温度が上昇するので, 気球内に入れた液体が蒸発して浮力を生ずる。ある高度を境として蒸発と液化が起こるので, 気球は一定高度に安定に浮遊することができる。金星大気から金星気球への熱伝達について詳しく解析するとともに, 温度勾配をつけた小型の水槽にモデル気球を浮かべて, 相転移気球の試験を行えることを実証した。
著者
斎藤 芳隆 山上 隆正 松坂 幸彦 並木 道義 鳥海 道彦 横田 力男 広沢 春任 松島 清穂
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.1-10, 2003-03

宇宙科学研究所気球部門では,1991年以来,10kg程度の観測器をより高高度に到達させる気球を開発してきた.1999年からは,厚み3.4μmの気球用ポリエチレンフィルムを用いた気球を製作し飛翔実験を重ね,順次気球の大型化を進めてきた.本年,2002年5月23日に体積60,000m^3の気球を製作し,飛翔実験を行った.気球は正常に上昇し,高度53.0kmという気球到達最高高度の世界記録を実に30年ぶりに塗り変えることに成功した.