著者
升井 淳 橋本 純子 朴 將輝 柳 英雄
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.601-606, 2023-10-31 (Released:2023-10-31)
参考文献数
11

救急搬送において高齢者がその多くを占め,うち自己転倒の患者は多く,救急搬送数増加の一因となっている。今回高齢自己転倒患者に関して,患者背景,予後などを検討した。 対象は2022年1月1日〜6月30日の期間に当院に救急搬送された高齢自己転倒患者とし,65歳以上を高齢者,明らかな外力のない転倒を自己転倒とした。カルテ調査を行い,後方視的に検討した。対象は370例,年齢中央値80.0(74-86),男性158例で,骨折を伴わない止血処置を要する出血24例(6.5%),骨折141例(38.1%)に認めた。入院106例(28.6%)でうち37例(10.0%)は入院21日時点においても入院が必要であったが,死亡例はなかった。入院群では外来帰宅群と比較し,多剤内服(5剤以上)(62.3% vs 21.7%,p=0.029)である割合が有意に高かった。年齢や性別,飲酒などは入院に寄与しなかった。自己転倒により高齢者においては約3 割が入院しており,内服薬調整を含めた転倒予防が重要と考える。
著者
橋本 純次 坂田 邦子 三浦 伸也 鈴木 優香理 久保田 彩乃
雑誌
社会構想研究 = Journal of Social Design (ISSN:2433670X)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.57-66, 2023-03-31

新型コロナウイルス(COVID―19)に関するテレビ報道は,「災害の影響が特定の地域に限定されない」,「災害現場が特定できない」,「専門家の知見への依存度が高い」,「対応策の『正解』が日々更新される」といった点で従来の自然災害報道とは一線を画すものであった。本稿では,2020 年1月以降に国内のテレビ放送事業者が直面した困難とその解決策について「リスク・コミュニケーション」の概念を端緒として考察する。本稿では,全国のテレビ局を対象としたアンケート調査と6 社9名を対象としたインデプスインタビュー調査を実施し,「不確実性」の高い災害においてテレビ局によるリスク・コミュニケーションの促進がいかなる条件のもと可能か検討した。調査により得られた知見から,「視聴者ニーズ把握の困難」と「科学的根拠の検証能力の不足による専門家依存」というテレビ局の直面する課題を解決するため,「災害報道に関するメタ知識の提供」,「災害/科学技術担当記者の役割の見直し」,「記者のリカレント教育の強化」の3 点を提言した。
著者
橋本 純次
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.158-159, 1949-12-20 (Released:2008-12-25)