著者
澤 祐介 佐藤 達夫 池内 俊雄 Vladimir Pozdnyakov
出版者
日本鳥類標識協会
雑誌
日本鳥類標識協会誌 (ISSN:09144307)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1_2, pp.65-72, 2019-12-31 (Released:2021-05-14)
参考文献数
12

2016年7月にロシア・レナデルタの北東部においてコクガンの標識調査を実施した.調査期間を通し合計で63個のコクガンの巣を確認し,21羽のメスを捕獲し,黄色のカラーリングを装着した.本論文では,コクガンのコロニーの特徴,クラッチサイズ,卵の大きさ,コクガンの外部計測値について報告する.加えて,今回標識した個体のうち1羽が2016年12月にアメリカ・カリフォルニアのハンボルトベイで回収された記録を報告する.
著者
澤 祐介 佐藤 達夫 池内 俊雄 Vladimir Pozdnyakov
出版者
日本鳥類標識協会
雑誌
日本鳥類標識協会誌 (ISSN:09144307)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1_2, pp.53-64, 2019-12-31 (Released:2021-05-14)
参考文献数
19
被引用文献数
2

2016年6月下旬から7月上旬の繁殖期にかけて,ロシア・レナデルタにおいてシギ・チドリ類の標識調査を実施した.調査期間中,合計35種の鳥類が観察され,そのうち18種が繁殖していることが確認された.そのうち6種32羽のシギ・チドリ類を捕獲,標識した.本論文では,シギ・チドリ類の営巣環境と標識した個体の外部計測値について報告する.
著者
澤 祐介 池内 俊雄 田村 智恵子 嶋田 哲郎 Ward David Lei Cao
出版者
公益財団法人 自然保護助成基金
雑誌
自然保護助成基金助成成果報告書 (ISSN:24320943)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.81-87, 2020-01-10 (Released:2020-01-10)
参考文献数
10

コクガンはロシアやアラスカなどの北極圏で繁殖地する鳥類で,日本を中心とする東アジアでは約1万羽が越冬する.しかしその渡りルートや重要な生息地については,未解明の部分が多く詳細な生態も明らかになっていない.本研究では,約7,000羽が秋季の渡り時期に集結する北海道野付半島において,コクガンにGPS発信機を装着し,追跡することで,渡りルートを明らかにすることを目的とした.2017年11月,2018年3月に野付半島において,コクガンの捕獲を試みた.2017年11月には4羽のコクガンを捕獲し,GPS発信器による追跡を実施した.その結果,4羽中2羽で有効なデータを約1ヶ月間にわたり取得することができた.調査期間中,長距離の移動を確認することはできなかったが,北海道道東部を中心に生息地間を移動していることが明らかとなった.また捕獲方法を確立したことにより,今後の調査に対して重要な知見を得ることができた.
著者
石井 隆 葉山久世 加藤ゆき 篠田授樹 池内俊雄 松本令以 萩原 康夫
出版者
日本野鳥の会 神奈川支部
雑誌
BINOS (ISSN:13451227)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.9-20, 2013-12-01 (Released:2014-11-10)
参考文献数
2
被引用文献数
1

1 2012 年以降の野生化したカナダガンの有害捕獲について報告した。2 山梨県富士河口町河口湖での、袋網捕獲で必要な手続きをまとめた。鳥獣保護法、自然公園法、河川法、土地所有者の許可等が必要で、約1 年の準備期間を要した。3 袋網作成の材料の検討を行い、袋網設置までの手順をまとめた。4 6 月14 日からの袋網設置の準備作業についてまとめた。5 6 月29 日の袋網捕獲の記録をまとめた。カヌー 6 艘、動力船1 艘、地上チーム10 名の体制で捕獲を行った。6 捕獲した個体の安楽殺は静脈経由で麻酔薬を投与し、電解質液を注入して心停止させた。7 袋網捕獲にあたっての留意点をまとめた。網の設置場所、規格、水上での追い込み等に関して記載した。