著者
石井 隆太 白石 秀壽 小野 晃典
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.83-93, 2020-09-29 (Released:2020-09-29)
参考文献数
10

アニメ等のコンテンツに登場するキャラクターを象ったフィギュアは,世界中のファンたちを魅了している。そんなフィギュアを生産するメーカーとして,国内有数のシェアを誇り,業界をリードしているのが,株式会社グッドスマイルカンパニーである。フィギュアの生産には,熟練工による手作業が必要不可欠であるため,フィギュアメーカーは,その生産工程の多くを,人件費の安い海外の委託工場に外注している。しかしながら,グッドスマイルカンパニーは,2014年,鳥取県倉吉市に楽月工場を建設し,全メーカーに先駆けて,一部の製品を,国内自社工場で生産することにした。このように,生産活動の内製と外注を同時に行う戦略は,デュアル・ソーシング戦略と呼ばれる。本論は,この戦略を採用することによって,同社が,フィギュアの品質向上・費用低下を実現するだけではなく,生産技術の立ち遅れを取り戻した上で,生産効率化の余地を探究し,取引条件に関する詳細な交渉を行うことにも成功しているということを示す。
著者
大津 光寛 長谷川 功 岡田 智雄 石井 隆資 佐藤 田鶴子
出版者
Japanese Society of Psychosomatic Dentistry
雑誌
日本歯科心身医学会雑誌 (ISSN:09136681)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.67-69, 2001-06-25 (Released:2011-09-20)
参考文献数
5

We report the case of dental treatment for a patient of oral cenesthopathy followed by depression which appears to have been induced by the extraction of a tooth. The significance of the early discovery of depression in patients who require dental treatment and the adequate management of the mental status of such patients are discussed. This case suggests that the dental treatment that fails to take account of latent depression in a patient will not only obstruct improvement of the oral environment but also itself become a factor in making the depression worse.
著者
渡邉 文之 布施 美穂 石井 隆明 星野 佳史 秦千 津子
出版者
日本社会薬学会
雑誌
社会薬学 (ISSN:09110585)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.121-126, 2021-12-10 (Released:2022-02-08)
参考文献数
16

The purpose of this study is to investigate whether regular visits to community pharmacies to take medications contributes to the prevention of frailty in the elderly and whether it also contributes to the improvement of leftover medications. The patients showed a significant increase in the number of steps taken after interventions, and the frailty index using J-CHS criteria also showed a significant improvement after interventions. In addition, two patients were found to have leftover medications, but improvement was observed after interventions. In the post-intervention patient satisfaction survey, all seven patients responded positively to the following questions: “Effectiveness of medication management,” “Improvement in medication adherence,” “Improvement in physical condition,” “Increase in the number of outings,” “Increase in the amount of exercise,” and “Appropriateness of the number of visits.” On the other hand, two patients responded negatively to the following questions: “Improvement of sleep,” and “Improvement of diet.” As a result, it can be inferred that this initiative is beneficial for the prevention of frailty in elderly patients.
著者
石井 隆之
出版者
近畿大学経済学会
雑誌
生駒経済論叢 = Ikoma Journal of Economics (ISSN:13488686)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.825-847, 2009-07-01

生成文法の枠組みでは, 「経済性」というメタ原理は, 言語を適切に成立させる「原理の原理」とみなされる。 本稿では, このメタ原理としての「経済性」が, 4つの基本的な言語学上の課題,すなわち, 英語の第一人称代名詞の主格が単純であること, 英語の冠詞の存在意義, 日本語において助動詞の種類が豊富な理由, 日本語の数の概念の曖昧さの存在意義に対して, ある程度関わっていることを示した。 結果的に, 経済性は, 言語や状況によって, 形態的コスト・構造的コスト・音声的コストおよび心理的コストのうち1つ, または, 幾つかを低くする方向に働くことが分かった。 (英文) Under the framework of generative grammar, the meta-principle of "economy" is regarded as "the principle of principles," which makes it possible to form a language properly. In this paper, I have shown that economy as the meta-principle is to some extent related to the following four basic linguistic problems: the simplicity of the nominative case of the first-person pronoun in English, the significance of the existence of articles in English, the reason for a variety of auxiliaries in Japanese, and the significance of the existence of vagueness in the concept of numbers in Japanese. It has been found that the "economy" metaprinciple works depending on languages and situations in the way it helps lower one or more of the following costs: morphological cost, syntactic cost, phonological cost and psychological cost.
著者
木見田 康治 武藤 恵太 溝口 哲史 根本 裕太郎 石井 隆稔 下村 芳樹
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2015年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.657-658, 2015-03-01 (Released:2015-09-01)

高等教育における利用価値として,学習者が目標とする学習成果を達成することが挙げられる.この学習成果を達成するためには,教師が各時点における学習者の状態を正確に把握し,次に目標とすべき学習状態及び学習過程を特定した上で,学習者との合意を形成する必要がある.そのため本研究では,学習状態を含む学習者の総合的な状態表現モデルを定義し,その経時的な遷移過程と教示行動の関係からなる学習状態モデルを提案する.
著者
石井 隆 葉山久世 加藤ゆき 篠田授樹 池内俊雄 松本令以 萩原 康夫
出版者
日本野鳥の会 神奈川支部
雑誌
BINOS (ISSN:13451227)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.9-20, 2013-12-01 (Released:2014-11-10)
参考文献数
2
被引用文献数
1

1 2012 年以降の野生化したカナダガンの有害捕獲について報告した。2 山梨県富士河口町河口湖での、袋網捕獲で必要な手続きをまとめた。鳥獣保護法、自然公園法、河川法、土地所有者の許可等が必要で、約1 年の準備期間を要した。3 袋網作成の材料の検討を行い、袋網設置までの手順をまとめた。4 6 月14 日からの袋網設置の準備作業についてまとめた。5 6 月29 日の袋網捕獲の記録をまとめた。カヌー 6 艘、動力船1 艘、地上チーム10 名の体制で捕獲を行った。6 捕獲した個体の安楽殺は静脈経由で麻酔薬を投与し、電解質液を注入して心停止させた。7 袋網捕獲にあたっての留意点をまとめた。網の設置場所、規格、水上での追い込み等に関して記載した。
著者
石井 隆太
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.52-64, 2022-06-30 (Released:2022-06-30)
参考文献数
31

流通チャネル戦略に関する先行研究は,(1)企業成果として売上拡大のような有効性指標を用いてきた,(2)個々のチャネル戦術の組み合わせの効果を検討してこなかった,(3)チャネル構造の影響を看過してきた,という問題点を抱えている。本論は,これらの問題点を解決するために,結果として収益性を設定した上で,6つのチャネル戦術(関係特定的投資,コミュニケーション,パワー,コンフリクト,チャネル統合,および,デュアル・チャネル)の組み合わせの効果を探究する。ファジィ集合QCA(fsQCA)を実行した結果,高収益を生み出す4つのチャネル戦略パターンを同定することに成功した。本論は,個別のチャネル戦術ではなく,それらを組み合わせたチャネル戦略こそが,企業成果を左右するということを示唆することによって,チャネル研究の進展に貢献を成している。
著者
石井 隆之
出版者
近畿大学総合社会学部
雑誌
近畿大学総合社会学部紀要 = Applied Sociology Research Review KINDAI UNIVERSITY (ISSN:21866260)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.41-52, 2017-10-30

[Abstract] The notion of religious barriers plays a significant role in dividing many physical areas into sacred and secular spaces. This paper explores a possibility of establishing a new notion of time-related religious barriers formed by language in contrast to the ordinary space-related barriers, by focusing on a popular Japanese expression “Itadakimasu,” which is uttered by most Japanese before they eat. Moreover, I will seek for the logical descriptions of the impacts of words uttered by speakers on individuals’ psychological barriers, which I regard as a form of religious barriers in this paper. Furthermore, the paper also aims at giving principled explanation to grammatical mechanisms found in the Japanese language under the religious barrier-based framework.
著者
石井 隆太 小野 晃典
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.109-119, 2021-06-30 (Released:2021-06-30)
参考文献数
14

漆器は,陶磁器やガラス食器などと並ぶ,日本における伝統的な食器類の一種であるものの,その需要の多くは外食業やサービス業向けの業務用に偏り,消費者用漆器は高価な工芸品に留まっているという,他の種類の食器類にはないイビツな商品構成によって特徴づけられてきた。この2種類の漆器のうちの1つである業務用漆器の一大産地,福井県鯖江市の河和田地区において,漆器に漆を塗る職人の家庭内手工業者として創業二百年の老舗である漆琳堂は,近年,普段使いの消費者用漆器を新たにデザインし,新たな販路を開拓した上で,それをいくつかの新規ブランドの下で販売することによって,消費者用漆器の巨大な新市場を創造することに成功している。本論は,その成功要因は,デザイン会社との提携,直販チャネルの構築,そして何より,漆琳堂社長で伝統工芸士の内田氏の企業家精神に存するということを論じる。
著者
石井 隆一
出版者
一般社団法人 日本画像学会
雑誌
日本画像学会誌 (ISSN:13444425)
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.407-410, 2007

2006年10月ソニーは,マサチューセッツ工科大学が開発した「E INK」方式電子ペーパーを搭載した携帯読書端末「Reader」を米国に投入したが,販売も好調に推移している.90年代以降,ソニー以外にも米国において電子書籍の導入を試みた会社はあったが,いずれも需要は大きくは伸びず,市場はほぼ無いに等しい状態が続いていた.かかる状況下,ようやくReader投入により市場の可能性が見えてきたと言える.ここでは,市場の動向,消費者の潜在ニーズ,出版社のニーズ,他社の動向を述べた上,成功理由を考察し,将来,更なる市場拡大のための電子書籍端末を展望する.
著者
菊盛 真衣 石井 隆太
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.56-67, 2020-06-30 (Released:2020-06-30)
参考文献数
25

本研究は,グローバル企業が自社Webサイトを現地の文化に適応化させる度合い,つまりWebサイトにおける文化的カスタマイゼーションの度合いが現地消費者のWebサイト使用容易性にどのような影響を及ぼすのか,そして,その影響が制御焦点の違いによってどのように異なるのかを検討した。実証分析に際して,日本に進出するアメリカ企業のWebサイトを対象に内容分析を行い,その後,消費者調査を行うことによってデータを収集した。実証分析の結果,Webサイトにおける文化的カスタマイゼーションは情報取得の容易性およびナビゲーションの容易性という2種類のWebサイト使用容易性に正の影響を及ぼすということが示された。加えて,促進焦点はその正の効果を促進するということが示された。この知見から,本研究は,グローバル企業は自社のWebサイトに現地の文化的価値観を反映させる必要があり,そうするべきなのは,予防焦点型の消費者というより,促進焦点型の消費者に対してであるという含意を提供する。
著者
石井 隆之
出版者
近畿大学語学教育部
雑誌
近畿大学語学教育部紀要 = Kinki University Department of Language Education bulletin (ISSN:13469134)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.11-29, 2002-11-01

著者専攻: 理論言語学
著者
石井 隆太
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.86-94, 2019-01-17 (Released:2019-01-17)
参考文献数
39

国際マーケティング論や国際流通論における最重要トピックの一つは,輸出チャネルの選択である。これまで,大半の既存研究は,企業が単一種類の輸出チャネルを選択すると仮定してきたが,現実世界における数多くの企業は,複数種類の輸出チャネルを選択している。そのため,近年の学術研究は,国際市場におけるマルチ・チャネル戦略,すなわち,マルチ・チャネル輸出に関する研究を展開することが必要であると頻繁に主張してきた。しかしながら,マルチ・チャネル輸出に関するレビュー論文は,未だ刊行されていない。マルチ・チャネル輸出に関する研究の必要性が高まっていることを考慮に入れると,これまでの研究知見を整理し,残された問題点を明確化することは,必要不可欠な試みであると言いうるであろう。そこで本論は,マルチ・チャネル輸出の選択要因を探究した研究潮流,および,マルチ・チャネル輸出が成果に及ぼす影響を探究した研究潮流について概観する。そして,それを踏まえた上で,今後の研究には,(1)既存の研究潮流の拡大,および,(2)新たな研究潮流の形成が求められるということを指摘する。
著者
石井 隆太 菊盛 真衣
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.52-67, 2018-09-30 (Released:2018-12-14)
参考文献数
47

今日,実店舗とオンライン店舗の両方で買物する消費者,すなわち,マルチ・チャネルショッパーが増加している。既存研究は,マルチ・チャネルショッパーの制御焦点が店舗選択に影響を及ぼすということを示唆してきた。しかし,(1)チャネル属性の知覚水準に影響を及ぼしうるオンライン購買経験を考慮に入れていない点,および,(2)消費者の店舗推奨行動を検討していない点において問題が残されている。これらの問題に対応するために,本論は,マルチ・チャネルショッパーの制御焦点が店舗選択・推奨に及ぼす影響,および,その影響に対するオンライン購買経験の調整効果を検討する。シナリオ法を用いた調査を実施し,241名の参加者からデータを収集した。回帰分析の結果,予防焦点は,オンライン店舗(対実店舗)の選択および推奨行動に負の影響を及ぼす一方,消費者のオンライン購買経験が多い場合,促進焦点は,オンライン店舗(対実店舗)の選択および推奨行動に正の影響を及ぼすということが見出された。こうした知見を提示することで,本論は,消費者のチャネル選択に関する研究,クチコミに関する研究,および,制御焦点理論に関する研究の進展に貢献を成すだろう。
著者
松井 洋 中村 真 堀内 勝夫 石井 隆之
出版者
川村学園女子大学
雑誌
川村学園女子大学研究紀要 (ISSN:09186050)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.109-122, 2007-03-15

日本とトルコの中学生,高校生,大学生,親,3820人を対象に,恥意識について調査を行い,日本とトルコの文化比較と世代間比較を行った。親に対する質問項目の因子分析の結果,「他律的恥意識」,「他者同調的恥意識」,「自律的恥意識」の3因子を抽出した。この3因子構造は,生徒とほぼ同一であった。この3因子を基に層別の分散分析の結果,3つの恥意識について,グループ間に有意な違いがあった。自律的恥意識は,トルコの父母とトルコの中学生女子,それに日本の母が高く,日本の若年層で低い。他律的恥意識は,おおむね,大人,女子,男子という順になった。他者同調的恥意識は,日本の女子とトルコの中学生が高く,日本の父親が最も低かった。以上のことから,恥意識の強さは文化と世代によって質的に異なると言える。つまり,世代や文化によって,恥を感じる場面が異なる。日本の親は,自律的恥意識と他律的恥意識が強く,子どもは他者同調的恥意識が強い。また,女子は他律的恥意識と他者同調的恥意識が男子より強い。このようなことは,日本の若年層で問題行動を抑止する恥意識が弱いことを示している。このことは,わが国における恥意識の質が変容した可能性を示していると考えられる。