著者
汪 発武 王 功輝
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

中国三峡ダム貯水池において、千将坪地すべりのような再活動地すべりが高速運動した原因に着目し、現地調査及び詳細な土質試験・分析により、すべり面がその付近領域に拡張していくことより、再活動地すべりでも高速運動できる運動機構を解明した.また、樹坪地すべりにおいて、長期観測システムを設立し、水位低下及び降雨による斜面変動への影響を明らかにした.これにより、より計画的に貯水池の水位管理を行わない限り、地すべりが必ず発生する危険性を指摘した.
著者
汪 発武 高田 渉 松本 樹典
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学研究発表会 発表講演集 第39回地盤工学研究発表会
巻号頁・発行日
pp.2127-2128, 2004-03-05 (Released:2007-01-18)

崩壊誘起土石流の運動範囲予測は斜面防災の分野で重要な課題である。Sassa(1988)及びWang & Sassa (2002)によって提案された地すべり運動予測プログラムは計算結果の可視化機能などが加わり,実務適用可能の段階まで至っている。本報告は,簡単化した数値模型斜面を用いて,地形条件及び土質パラメータの影響を確認し,プログラムの有効性を確認した。さらに,崩壊土砂の衝撃による河床堆積物の流動化過程の数値実験を行った。これらに基づいて,1934年に発生した白山別当崩れを対象に,事例研究を行った。別当崩れは崩壊後,土石流となり,手取川に沿って,70kmも流下し,日本海まで達した大災害である。