著者
沖 博憲
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.215-219, 1984-04-25 (Released:2008-03-10)
参考文献数
9

サラブレッド種の芝とダートにおける競走能力を調査するために馬場の種類別,父産地別および性別に4歳時の良馬場の資料を用いて,比較した結果は下記のごとくである.1. 加重平均タイムは,父外国産,父内国産の雌雄とも芝馬場がダートに比べ危険率1%水準で有意に小さかった.加重分散は,父外国産の1,400mを除き,芝馬場の方がダート馬場に比べ小さい傾向がみられた.変異係数は,芝馬場で距離が長くなるにしたがって減少する傾向がみられた.以上のことから芝馬場とダート馬場の環境要因が異質的であることが示唆された.2. 同一個体の芝馬場とダート馬場の走行タイムの相関係数は,統計的有意水準に達するものが多く,γ=0.245~0.574の範囲であり,距離が長くなるにしたがって相関係数が小さくなる傾向がみられた.
著者
沖 博憲
出版者
Japanese Society of Animal Science
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.215-219, 1984

サラブレッド種の芝とダートにおける競走能力を調査するために馬場の種類別,父産地別および性別に4歳時の良馬場の資料を用いて,比較した結果は下記のごとくである.1. 加重平均タイムは,父外国産,父内国産の雌雄とも芝馬場がダートに比べ危険率1%水準で有意に小さかった.加重分散は,父外国産の1,400mを除き,芝馬場の方がダート馬場に比べ小さい傾向がみられた.変異係数は,芝馬場で距離が長くなるにしたがって減少する傾向がみられた.以上のことから芝馬場とダート馬場の環境要因が異質的であることが示唆された.2. 同一個体の芝馬場とダート馬場の走行タイムの相関係数は,統計的有意水準に達するものが多く,γ=0.245~0.574の範囲であり,距離が長くなるにしたがって相関係数が小さくなる傾向がみられた.
著者
沖 博憲 佐々木 義之
出版者
Japanese Society of Animal Science
雑誌
日本畜産學會報 = The Japanese journal of zootechnical science (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.120-124, 1996-02-25
被引用文献数
3

サラブレッド種の走行タイムを競走能力の指標として取り上げ,個体モデルのBLUP法によって育種価を推定した後,遺伝的趨勢の検討を行なった.1975年から1993年の日本中央競馬会(JRA)の競走成績から1600mの芝馬場(芝)とダート馬場(ダート)のデータを用いた.各馬の育種価は,レース,性,年齢,騎手および負担重量を母数効果として取り込んだ個体モデルのBLUP法により,MTDFREMLプログラム(1993)を用いて予測し,遺伝的趨勢は当該年に生まれた個体の予測育種価の平均値から推定した.また,父馬と母馬の内•外国産地別による4組の組み合わせ別に遺伝的趨勢を推定した.その結果,芝•ダートとも走行タイムは,負の(速くなる)遺伝的趨勢が認められ,生年に対する回帰係数はそれぞれ-0.0170秒,-0.0084秒であった.その差は高度に有意であった(P<0.001).また,父馬母馬の産地別の遺伝的趨勢は,芝において父外国産と母外国産の産駒の遺伝的趨勢が最もい傾向が認められた.このことから近年優秀な種雄馬や繁殖母馬が輸入され,日本のサラブレッド種の改良に寄与していることが示唆される.
著者
沖 博憲 深谷 徳善
出版者
Japanese Society of Equine Science
雑誌
日本中央競馬会競走馬総合研究所報告 (ISSN:03864634)
巻号頁・発行日
vol.1983, no.20, pp.11-15, 1983-12-01 (Released:2010-08-10)
参考文献数
3

It is an important problem to study diurnal changes in measurements of body parts in the Thoroughbred when a large number of horses are measured in the course of a day. In this study, 24 body parts were measured in 43 Thoroughbreds at three different times, the day before training, immediately after training, and after grazing. As a result, there were significant chronological differences in the measurements of few parts by the analysis of variance, but such difference was significant at 5% levels in thickness of the breast. The difference in thickness of the breast, however, was considered to be within the range of measuring error. It seems to be the best way to measure Thoroughbreds at the same time on the same day, but no statistical errors will be produced, if all horses are measured on the same day.