著者
美崎 薫 河野恭之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.46, no.7, pp.1637-1645, 2005-07-15
被引用文献数
6

本研究では,個人体験をディジタル化し,記憶想起活動を支援する場として住宅を記憶媒体とする実験を行った.住宅内部に大量のストレージを内蔵し,個人の「見たもの」「書いたもの」をスチル画像化して蓄積,それを整理しブラウジングする環境を構築した.この76万枚に及ぶ膨大なスチル画像を多数のディスプレイ上に並列にスライドショウ表示し,ユーザが住宅内で常時それらの画像を受動的に閲覧することにより記憶想起活動が活性化することを確認した.This paper proposes the "Remembrance Home" for supporting a person's remembrance throughout his/her life that employs his/her house as media for memorizing, organizing and remembering his/her everyday activity. The Remembrance Home stores his/her everyday memories which consist of digital data of both what he/she has seen and what he/she has generated. He/she can augment his/her memory by viewing slideshown images played in ubiquitously arranged displays in the house. The experiments have shown that the prototype system that contains over 760,000 images augments his/her remembering activity.
著者
中川裕太 河野恭之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.8, pp.1-6, 2013-05-10

通常の自撮り写真ではカメラのレンズと撮影者自身との距離が最長でも腕の長さに制限されるため背景を広く写しこむことが難しい.自撮り写真の背景を広く映し込むことは写真の情報量を多くするだけではなく,1 枚の写真で撮影者自身の様子と周囲の状況を見栄え良く伝えられるため,SNS への投稿など体験の記録や共有に効果的である本研究では自撮り動画像から人物領域を抽出し,背景のみを繋ぎ合わせた背景パノラマ画像と人物のみの画像を生成して重ね合わせることで従来では撮影しづらかった背景が広く写った自撮り写真を生成する手法を提案する.自撮り動画像はカメラを持った腕を前方に伸ばして撮影者が写り込むようにし,カメラは撮影者自身に向けたまま身体が中心軸になるように腰を回転させて撮影するものとする.この撮影方法で得られた動画像中の背景領域は横軸方向へ変動するのに対し人物領域はほぼ変動しない.この変動の差異を動画像中の特徴点移動量と分割ブロックごとの輝度の時間軸変動から検出して人物領域を推定し,残りの背景領域を背景の移動量に合わせて重ね合わせた背景パノラマ画像に貼り合わせることで自撮りパノラマ写真を生成する.
著者
美崎 薫 河野恭之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.46, no.7, pp.1637-1645, 2005-07-15
参考文献数
18
被引用文献数
6

本研究では,個人体験をディジタル化し,記憶想起活動を支援する場として住宅を記憶媒体とする実験を行った.住宅内部に大量のストレージを内蔵し,個人の「見たもの」「書いたもの」をスチル画像化して蓄積,それを整理しブラウジングする環境を構築した.この76万枚に及ぶ膨大なスチル画像を多数のディスプレイ上に並列にスライドショウ表示し,ユーザが住宅内で常時それらの画像を受動的に閲覧することにより記憶想起活動が活性化することを確認した.This paper proposes the "Remembrance Home" for supporting a person's remembrance throughout his/her life that employs his/her house as media for memorizing, organizing and remembering his/her everyday activity. The Remembrance Home stores his/her everyday memories which consist of digital data of both what he/she has seen and what he/she has generated. He/she can augment his/her memory by viewing slideshown images played in ubiquitously arranged displays in the house. The experiments have shown that the prototype system that contains over 760,000 images augments his/her remembering activity.
著者
牛越達也 河野恭之
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.12, pp.1-8, 2009-05-08

映像作品のコミック形式への変換を目指し, 鑑賞者の興味が集中する場面を抽出し, 興味度に応じて強調した画像を提示するシステムを作成し, 一定の評価を得た. web上で公開されている複数のオマージュ作品とオリジナル作品と一致する区間を検出することで, 二次創作者の興味が集まっている場面を特定, 抽出する.