著者
沼上 幹 軽部 大 田中 一弘 島本 実 加藤 俊彦 生稲 史彦
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.12-26, 2006-06-20 (Released:2022-08-05)
参考文献数
18

本論文は,データ・リッチな実証研究を行なうためのコンソーシアムを形成して行なわれている,組織の 重さ プロジェクトの主要な知見を紹介する.コンソーシアムに参加した企業のBUに関しては,内部調整に約4割の時間が割かれていること,また比較的容易に調整が達成できる組織は有機的組織の特徴と機械的組織の特徴を両方備えていることが明らかにされる.
著者
沼上 幹 浅羽 茂 新宅 純二郎 網倉 久永
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.64-79, 1992 (Released:2022-07-15)
被引用文献数
16

本稿は競争が発見をもたらすプロセスであるという視点をより具体的に展開し,競争を企業間の対話プロセスとして捉える.この視点に基づいて,1971年から82年までの日本の電卓産業における日本企業の競争行動の事例を解釈しなおし,その再解釈によって得られた知見を簡単に述べる.その上で,競争の対話観が示唆する新しい研究の方向について若干の検討を加える.
著者
沼上 幹
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.32-44, 2000 (Released:2022-07-27)

本稿はまず合理主義と経験主義の対立を明らかにし,本来,その両者が相互に影響を及ぼしあって社会システムに関する認識の地平が拡大していくことを主張する.その上で近年の経営学的研究の見取り図を作成し,〈極端な実証主義〉的バイアスの位置づけを明確にする.さらに,そのバイアスの源泉あるいは促進要因として,①経営学研究に関する存在論・認識論的な見取り図の欠如,②文献研究否定運動,③経済学者の経営学領域への侵入,④大学院大学化が指摘される.
著者
沼上 幹
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.59-69, 1989 (Released:2022-07-14)

この論文の目的は,組織と戦略と技術の三つ巴の相互進化プロセスを捉えるための概念的な足場を構築することにある.まず,技術進化が市場の需要によって導かれると考える市場プル理論と,技術自体の論理によって導かれると主張する技術プッシュ理論を対比させながら検討することから議論を始める.その上で,技術進化が企業進化を一方的に規定するのではなく,企業による概念創造活動が技術進化の方向を規定すると考える構想ドリブン・モデルを検討する.
著者
沼上 幹
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.4-16, 2003-12-20 (Released:2022-08-03)
参考文献数
37

研究方法論を因果的であるか,解釈学的であるかという二項対立図式で捉えるのは適切ではない.組織現象(あるいはより広く社会現象)は,因果的であると同時に解釈学的であり,その両者の視点をもって分析するところに興味深いモデル構築の契機がある.近年の日本企業が陥っている過剰分権化という現象がなぜ永続・悪化しているのかという問題を因果的でありかつ解釈学的に説明し,本稿の分析手続を定式化する.
著者
沼上 幹
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.74-89, 1991 (Released:2022-07-15)

本稿の目的は,限られたデータから業界構造と企業の競争行動を解読する手法を開発することにある.具体的には,数量シェアを横軸に,金額シェアを縦軸にとったグラフから,業界の基本的な特徴と企業の競争構造を一歩ずつ読みとっていく.この手法の解読性能を明確にするべく,液晶ディスプレイ産業の事例が分析される.最後に,この手法のもつ意義と問題とを簡単に論じる.
著者
沼上 幹
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.85-99, 1995 (Released:2022-07-15)

社会科学,特に経営学の領域でマクロ現象法則を確立できる可能性が非常に限られていることを,簡単なゲーム論の概念を利用して明らかにする.マクロ現象法則が確立困難であれば,法則定立的な実証研究の方法論が社会科学者に要求してきた信頼性・追試の可能性と外的妥当性という2つの評価基準が重要なものではなくなる.このような作業を通じて個別事例研究の擁護論を展開するのが筆者の最終目標である.
著者
沼上幹著
出版者
有斐閣
巻号頁・発行日
2008