著者
米盛 徳市 波平 宜敬
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.29, pp.170-173, 2013-11-09

本研究では急速に教育現場で利活用が進んでいるICT機器の電子黒板(IWB)とタブレット端末が、如何に琉球大学の島嶼防災研究センター(波平センター長)の光ファイバーインターネット回線とホワイトスペース通信によるスーパーWiFi無線通信を用い、島嶼地域の遠隔防災教育に役立てるかを模索するものである。本稿では、全学部の組織的な取組、防災遠隔教育の概念や構想が中心となることから電子黒板、タブレット端末、PC等の詳細な利活用の内容には触れていない。琉球大学が沖縄県の唯一の国立大学法人としての大規模な地域貢献活動の一環と位置付けている。
著者
波平 宜敬 HOSSAIN Md. Anwar HOSSAIN Md. Anwar
出版者
琉球大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2013-04-01

近年,医療用システムとして断層画像診断技術(OCT)が注目されている.OCT技術においての横分解能は,顕微鏡の開口数に依存するため,高開口数が必要とされている.OCTで使われる波長830 nm,1060 nm,1310 nm帯での高開口数用PCFの設計を,有限差分法(FDM)を用いた数値シミュレーションにより行った.本研究では,この数値解析モデルをOCTに応用することを提案している.OCTにおける画像明細度(分解能)は使われる光源とファイバスコープにより決められ,その光源がインコヒーレント,つまりスペクトルの広い光であればあるほど画像明細度(縦分解能)は上がり,そのファイバスコープが高開口数であればあるほど画像鮮明度(横分解能)は上がる.しかし,高開口数ファイバスコープをつくろうとしても,PCFは複雑な構造となり製造が難しいため大きな開口数を得られていないのが現状で,横分解能が不十分は状態であった.本研究では,眼科,消化器科,歯科に使われている波長830 nm,1060 nm,1310 nm帯における,OCTのため製造が容易な構造をもった高開口数ゼロ分散シングルモードPCFを推奨する.シミュレーション結果は推奨するPCF構造がOCTシステムの横分解能を向上させることを示している.なお,数値解析手法として有限差分法を用いた.波長830 nm,1060 nm,1310 nm帯における高開口数分散フラットPCFの数値シミュレーションを行った結果,高開口数を有するPCFであることが確認でき,このPCFをOCTに応用することによってOCTの横分解能を現在の20倍近く向上させることができた.
著者
波平 宜敬 BEGUM Feroza
出版者
国立大学法人琉球大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

本年度は、光ファイバ中に多数のエアホールを規則正しく配列した構造を有するフォトニック結晶ファイバ(PCF)の最適設計を昨年度の研究成果を発展させる形で研究を実施した。光パルスの群速度が波長(色)によって異なる波長分散特性が、広い波長域1.25μmから1.61μmで、平坦(フラット)の特性0+/-1.15ps/(mm.km)で、かつ同時にPCFを実用化する際の重要なパラメータの一つである閉じ込め損失が小さい(10-10dB/m)先端的なPCFを数値解析用パソコンを用いて、昨年度の研究成果を発展させたより最適な設計を行った。また、光波の実効的な光パワー分布を表す実効断面積(Aeff)が小さい(7μm^2)PCFの最適設計も行った。これは高非線形PCFと呼ばれており、波長1.55μmで、非線形定数(n2/Aeff)が大きい(35[Wkm]^<-1>)もので、通常の光ファイバの3倍も大きく、フェムト秒ファイバレーザ等の短光パルスをこの高非線形PCFに入射すると、連続光スペクトルが発生する超広帯域のスーパーコンティニューム(SC)光源をOCTを用いて眼の3次元画像等の実用化が期待できるものである。OCTの波長帯は、0.8μm,1.0μm及び1.3μmの光源が求められているので、非線形シュレーディンガー方程式を用いて、設計した高非線形PCFに、短光パルスを入射した時に発生する超広帯域スーパーコンティニューム(SC)光のスペクトル波形のシミューレーションを行った結果、高非線形のPCFが最適設計できた。