著者
井上 彪夫 松浦 達雄 長野 準
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.97-101, 1996-02-20 (Released:2011-10-19)
参考文献数
2

気管支喘息に対する漢方治療について, 鼻症状を合併する気管支喘息患者に着目し, 膿性鼻汁や後鼻漏などの症状を呈する慢性副鼻腔炎様の合併した喘息患者に対して辛夷清肺湯を投与した自験10例の有効性を検討, 一方, くしゃみ, 水様鼻汁や水様痰などの症状を呈するアレルギー性鼻炎様の合併した喘息患者75例に対する小青竜湯の有用性を, 多施設open trialにて検討した. その結果, 前者では60%に鼻症状の改善と喘息発作の減少を認め, また後者では53%に喘息の改善とともに鼻アレルギー症状の改善が特徴的であった. 両方剤での構成生薬の薬理作用を検討し, 前者では解熱, 鎮痛, 排膿, 抗炎症あるいは鎮咳などの作用による化膿性鼻炎症状の改善と喘息症状の改善を, 後者では解熱, 抗炎症, 抗アレルギー, 鎮痙あるいは鎮咳などの作用によるアレルギー性鼻炎症状の改善と喘息症状の改善をするものと理解された.
著者
浦 達雄
出版者
古今書院
雑誌
地理 (ISSN:05779308)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.36-43, 2007-06
著者
岡 孝和 小宮山 博朗 中川 哲也 松浦 達雄 岡 佳恵
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.439-446, 1993-01-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
22

六君子湯および補中益気湯の血清コルチゾル値および心電図R-R間隔変動係数 (CVR-R) に及ぼす影響を検討した。両剤をそれぞれ23例の Non-ulcer dyspepsia 患者および18例の不定愁訴患者に, 一日7.5g, 4週投与した。1) 六君子湯投与群では, 午前9時血清コルチゾル値は, 高値だった7例では有意に低下し (p<0.05), 低値の2例では逆に増加したが, 正常範囲内であった14例は不変であった。補中益気湯投与群では, 低値の3例, 正常範囲内の12例では増加した (p<0.05) が, 高値の3例では低下した。2) 副交感神経機能を表わすCVR-Rは六君子湯投与群では不変であったが, 補中益気湯投与群では, 投与前, 年齢に比して低値であったが, 投与後増加した (p<0.05)。以上の結果は, これらの漢方薬は副腎皮質および自律神経機能に対して調整的に作用し, この作用はストレス性疾患に対しては有用な作用と考えられた。