著者
深澤 弘美
出版者
多摩大学
雑誌
経営・情報研究 : 多摩大学研究紀要 (ISSN:13429507)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.39-47, 2000

本研究では、ベイズ統計学の立場で企業評価という問題を考える。これまでの財務指標を用いた分析の多くは、非ベイズ統計学の手法を適用している。また、業績変化の過程について統計的手法を用いて分析することが不十分である。そこで本論文では、ベイズ理論に基づいて企業業績の時系列分析を考え、統計的モデルを具体的に構築し、そのモデルを活用した予測システムを提案する。このシス テムは、「動的線形モデル」を用いて時系列財務データの動きを捉えて将来の業績を予測し、業績優良もしくは不良企業に判別されるであろう確率を提示するものである。多面的かつ的確な予測が可能になれば、そのような企業評価は様々な場面での意思決定の大きな助けとなると考える。適切な統計的手法を用いた定量的な分析は、外部から企業を評価する1つの方法として活用され得るであろう。
著者
酒折 文武 西村 圭一 竹内 光悦 田村 義保 深澤 弘美 渡辺 美智子 長崎 栄三
出版者
日本数学教育学会
雑誌
日本数学教育学会誌 (ISSN:0021471X)
巻号頁・発行日
vol.92, no.1, pp.20-28, 2010-01-01
参考文献数
15
被引用文献数
2

学習指導要領の改訂が告示され,中学校数学科に「資料の活用」領域が設けられるなど,中高において統計の内容が充実されたことで,数学教育における統計の学習のあり方に注目が集まっている.しかし同時に,新しく「活用」という視点が入った統計の学習の実践を効果的に展開するための教材および授業モデルの開発研究が喫緊の課題である.本研究では,科学技術振興機構(JST)の「初等中等教育における統計的能力の育成を目的としたデジタル教材」により,「算数・数学における資料の活用とデータ分析のための複合デジタル教材『科学の道具箱』」を開発した.その背景や概要,授業での活用方法について述べた.