著者
深谷 和義 宮地 晶子
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.9-12, 2012
参考文献数
6

小学生向けにプログラミング授業を行うために短時間でプログラミングを教えることを検討した.本研究では,Webブラウザ上で動作するプログラミング環境「プログラミン」を用いて,小学生6年生を対象としたプログラミング授業のための教材を作成して実践した.1時限分相当での授業において,簡単な説明だけで,児童自身で画面上での描画や制御プログラムを含む作品制作ができた.また,実践後のアンケートにより,児童が興味を持って学習したことが分かった.これらの結果,「プログラミン」を使うことで,小学生に対して短い授業時間でプログラミングを体験させることが可能であることが分かった.
著者
田坂 修二 深谷 和義
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B 通信 (ISSN:09135715)
巻号頁・発行日
vol.70, no.7, pp.p780-790, 1987-07
被引用文献数
1

衛星パケット通信網の性能評価に関しては,既に多くの研究が行われている.しかし,そのほとんどが送達確認応答パケット(ACK)の存在を無視している.本論文は,衛星パケット通信用多元接続プロトコルの中でも,比較的実用性が高いと考えられるスロット付アロハ予約チャネルを用いた予約プロトコル(アロハ形予約プロトコル)を採用したシステムにおけるACK問題を解析したものである.本システムでは,ACKと予約パケットは同一のサブフレームで送信される.ACKの衝突が生じうる通常のACK伝送方式の解析に加えて,無衝突ACK伝送を実現する一つの優先ACK方式を新たに提案し,その解析も行っている.解析には,平衡点解析の手法を用いている.非優先および優先の両ACK方式について,スループットと平均応答時間を求め,システムの安定性も評価している.また,ACKトラヒックの存在が最適フレーム長の決定に及ぼす影響について考察し,その影響は低負荷では小さく,高負荷になると大きいことを示している.更に,ACKに優先権を付与することによって,システムの安定性は増大し,性能全搬が改善されることも示している.