著者
野寄 亜矢子 清水 佐知子
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.850-860, 2022 (Released:2023-03-10)
参考文献数
46

目的:看護師の自己教育性尺度を開発する.方法:概念分析より抽出した看護師の自己教育性の属性より看護師の自己教育性尺度項目を作成し,内容妥当性を検討し尺度原案62項目からなる質問紙を作成した.300床以上の医療施設に勤務する看護師1,080名に質問紙調査を実施し,尺度の信頼性と妥当性を検証した.結果:416名から回答が得られた.そのうち,259名を因子分析の対象とした.因子分析の結果,《自ら学ぶ力》《省察する力》《看護への興味と仕事の充実感》の3因子27項目が抽出された.尺度の信頼性の検討では,Cronbach’s α係数.945,再テスト法による級内相関係数.858であった.妥当性については,構成概念妥当性と基準関連妥当性で確認された.結論:看護師の自己教育性尺度を開発し,尺度の信頼性と妥当性が検証された.
著者
山口 晴美 阿曽 洋子 田丸 朋子 片山 恵 清水 佐知子 岩﨑 幸恵 上田 記子 Harumi Yamaguchi Yoko Aso Tomoko Tamaru Megumi Katayama Sachiko Shimizu Yukie Iwasaki Noriko Ueda
雑誌
武庫川女子大学看護学ジャーナル (ISSN:24240303)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.13-23, 2019-03-20

温熱作用に関して手浴が全身浴の代用が可能かについて、健康な女子大生18 名を対象に比較検証した。方法は、全身浴と手浴を別日に実施し、湯温約40℃の全身浴及び手浴を10 分間行いその後60 分安静とした。左右の手背・前腕・下腿・足背の8 箇所の皮膚温を連続測定し、温度感覚と快適感覚も調べた。全身浴と手浴は、どちらも左右の手背・前腕・下腿の皮膚温を上昇させ実施後60 分までその影響が続き、実施後60 分値に差がなく、基準値より有意に高く同様の温熱作用を及ぼした。温度感覚は、手浴と全身浴とも浸水していた手は実施後に高まり両者で差がなかった。手浴中湯外の部分は、実施後は全身浴より低いが、終了時には全身浴と差がなくなっていた。快適感覚は、手浴も全身浴も実施後の快適感は高まるが、終了時は手浴の方が高かった。以上より、手浴は全身浴の代用として有効であり、手浴の温熱作用は全身浴と比べて快適感が高い可能性が示唆された。