著者
大森 朝子 山之上 裕一 奥井 誠人 湯山 一郎
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.437-441, 1999-03-20 (Released:2011-03-14)
参考文献数
10

照明条件やレンズの選択など実際の番組制作における撮像条件が, 書き割り効果に及ぼす影響を主観評価により検討した.その結果, 撮像条件により計算される両眼視差が主な要因である一方で, 背景の有無も影響を及ぼしていることが示された.
著者
近藤 悟 長谷川 光司 湯山 一郎
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.149-156, 2013-04-10 (Released:2013-09-10)
参考文献数
9

The frictional force between a fingertip and a flat surface of an object is not stable and changes each time. We measured the frictional force through rubbing on the surface of acryl plate by fingertip of forefinger of three men and eight women in life environment and reconfirmed that the frictional forces were not stable. Ten of eleven subjects succeeded to evaluate the difficulty to move the finger rubbing on the surface of the plate using a subjective rating scale method in five degrees. A subjective score revealed that the perceived interference was correlated to the magnitude of the frictional force between the finger and the surface. We recognized the sweat on the fingertip according to correlated value of the maximum coefficient of friction in the ten subjects though the sweat on the fingertip was not confirmed visually.
著者
鎌田 一雄 山本 英雄 湯山 一郎 塩野目 剛亮
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.68, pp.7-12, 2005-05-13
被引用文献数
21

本報告は、携帯テレビ電話などの映像伝送系(メディアコミュニケーション)を利用した手話コミュニケーションサービスの構築を、主として社会的要因の視点から議論する.先の報告で述べたように、手話によるコミュニケーションサービスの利用者は、手話ということばを使用している聴覚に障害がある特別な人たちのみだけではなく、日常生活で日本語を使用している聴者も同じように利用者となる.また、サービスの構築はメディアコミュニケーションの技術的な側面だけでなく、社会的な側面からの検討も重要であることがわかる.本報告では、社会的な要因を中心として、サービス提供のための課題を社会システムの構築とそのための運用という観点から議論する.
著者
鎌田 一雄 山本 英雄 湯山 一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.635, pp.1-6, 2004-01-23
被引用文献数
1

ネットワーク社会において、情報通信端末などの情報機器類の操作を通して利用者は情報の発信・受信などの情報活動が自由にできることを期待している.しかしながら、情報通信機器類の操作が自由にできない、あるいは希望する情報へのアクセスが難しいなどの情報活動の範囲・質などに利用者ごとの格差が生じていることも指摘されている.このような情報格差(ディジタル・デバイド)を軽減・解消するための政策、支援活動もある.本稿では、利用者が特別な支援を必要とする高齢者、障害がある人達であると想定した場合に、情報活動がどのように可能な環境にあるかを情報インタフェースの観点から検討する.ディジタルデバイドの解消のためにはシームレスなコミュニケーション環境が情報インタフェースのレベルで必要であることを示す.また、このようなシームレスな情報環境を実現するためには、施策としてのユニバーサル・サービス範囲の拡大とその質の向上が必要となることも述べる.
著者
境田 慎一 鹿喰 善明 田中 豊 湯山 一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.81, no.2, pp.311-322, 1998-02-25
参考文献数
18
被引用文献数
31

画像のオブジェクトベース符号化を行うためには, 前処理として領域分割が必要である.本論文では領域の統合処理を伴う実用的な手法を提案する.画像の領域分割法として広く利用されているK平均アルゴリズムによるクラスタリングは, 画像を小さな領域に過分括する傾向がある.また, 最初に与えるクラスタの形状に影響され本来の領域の境界以外の部分で分割される, あるいは初期クラスタ数の増加に応じて得られる領域の数が増大するという初期値依存性を有する.これらの問題点に対処するために, 本論文ではK平均アルゴリズムをベースとして, 多数決フィルタリング, ラベリングによる統合, 複数の分割結果の統合の3段階の処理手法を導入する.この手法を数種類の自然画像に適用し, 同一の領域分割処理のパラメータを用いても, 異なる画像中の物体の輪郭を抽出できることを確認した.また, 初期に与えるクラスタの数を変化させても領域を同様に抽出できることも確認した.更に複数の画像を用いたシミュレーション実験によりその有効性を検証した.本手法は少ない演算量で良好な領域分割結果が得られるだけでなく, 初期クラスタや画像に影響されないロバストな処理であるため, オブジェクトベース符号化の要素技術として有効である.