- 著者
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大島 洋平
森 裕樹
佐藤 達也
濱田 涼太
吉岡 佑二
佐藤 晋
松田 秀一
- 出版者
- 一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
- 雑誌
- 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
- 巻号頁・発行日
- vol.29, no.3, pp.480-483, 2021-06-20 (Released:2021-06-20)
- 参考文献数
- 9
無気肺・排痰困難に対して標準的な呼吸リハビリテーションの効果が乏しく,トランポリンを用いた運動療法が有効であった2例を経験した.1例は原発性肺癌に対して右下葉切除術を施行し,無気肺が遷延した症例,1例は重症肺炎発症後に排痰困難となり,呼吸不全及び呼吸困難が残存した症例である.この2例に排痰手技を含む標準的な呼吸リハビリテーションを施行するも,改善は乏しかった.そこで,トランポリン運動を試みたところ,著明な喀痰の自己喀出を得て,画像所見及び低酸素血症の改善を認めた.トランポリン運動が腹部臓器を介して横隔膜の受動運動を誘発し,換気を促進させたことで痰の喀出が得られたものと推察された.