著者
片山 昇 穎川 一信 柏木 博道 太田 正治
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.51-58, 1989-02-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
33

Some patients with abnormal sensation in the throat were found to have an elongated styloid process. Now, there were 230 patients with normal sensation and 55 patients with abnormal sensation in the throat. We measured the length of styloid process on the X-ray filmes. As the result, in the patients with normal sensation 99 patients (43.0%) have elongated styloid process with the average length being 13.9mm. In the patients with abnormal sensation 74.5% showed the elongated process with the average length being 26.2mm. The patients with abnormal sensation were found to have it higher incidence of elongated styloid process.
著者
片山 昇
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.324-333, 2007

相利共生とは、相互に関係する生物種が互いに相手から利益を受ける関係であり、あらゆる生態系にみられる。しかし、相利共生は状況に応じて変化し、時として解消される。相利共生は多様な生物種を生み出してきた大きな要因であるため、相利共生の動態を解明することは生態学や進化学の重要な課題となってきた。アリとアブラムシの関係は、アブラムシが甘露を提供するかわりに、アリがアブラムシの天敵を排除するという、良く知られた相利共生の一つである。しかし、アリ-アブラムシの関係は生態的あるいは進化的に変化しやすく、相利から片利、さらには敵対にいたるまで多様な形態が存在する。このようなアリ-アブラムシ系における関係の変異の創出や相利共生の維持機構について、これまでの研究ではアブラムシがアリに随伴されることに対するコストと利益を考慮した最適化理論が用いられてきたが、その範疇に収まらない例が多い。一方で、(1)アブラムシの内部共生細菌は宿主の形質を変化させる、(2)アリは局所的な昆虫の群集構造を決める、ということが明らかにされてきた。そこで本稿では、アリ-アブラムシ系を複数の生物が関わる相互作用として捉え直し、相利共生の動態について議論する。特に、(1)アリ-アブラムシ-内部共生細菌による複合共生系の存在と、(2)アリ-アブラムシの相利共生とアブラムシ天敵の群集動態とのフィードバックについて仮説を提唱する。
著者
髙橋 和輝 苗 山 片山 昇
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.141, no.12, pp.1011-1012, 2021-12-01 (Released:2021-12-01)
参考文献数
2

This study proposes a method to estimate the states-of-charge (SoCs) and states-of-temperature (SoTs) of secondary batteries using neural networks and electrochemical impedance spectroscopy. The impedances in the frequency range of 100mHz-10kHz of a general lithium-ion battery were measured for various SoCs and SoTs and used for training a neural network with two hidden layers. The performance was evaluated using the measured impedances that were not used for the training. The mean square errors obtained were 2.094% and 0.511°C for SoC and SoT respectively.
著者
片山 昇 鈴木 信彦
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会大会講演要旨集 第52回日本生態学会大会 大阪大会
巻号頁・発行日
pp.735, 2005 (Released:2005-03-17)

同所的に生育する花外蜜腺をもつカラスノエンドウと花外蜜腺をもたないスズメノエンドウにおいて、アワヨトウ幼虫を用いたbioassayにより化学的防御の強さを推定し、また両種の株上の昆虫群集を比較し、化学的防御とアリ防御による被食防衛の効果を推定した。 スズメノエンドウにくらべカラスノエンドウ葉中のC/N比は低く、アワヨトウ幼虫の摂食活性は高かった。したがって、スズメノエンドウよりもカラスノエンドウでは化学的防御が弱く、葉食性昆虫にとって良的な資源であると考えられた。野外のスズメノエンドウの株上にはほとんどアリはみられなかったが、カラスノエンドウ株上には、アミメアリやトビイロケアリ、クロヤマアリなどのアリ類がみられた。アリがいない場合にくらべ、アリが頻繁に訪れるカラスノエンドウ株上には葉食性昆虫やアリを随伴しないアブラムシの個体数が少なかった。さらにアリはカラスノエンドウの主要な植食者であるアルファルファタコゾウムシの幼虫を排除するため、カラスノエンドウの花外蜜腺はアリ防御の機能を持つと考えられた。しかし、アリの誘引効果はカラスノエンドウ生育地間で大きく異なり、全体の約66_%_のカラスノエンドウにしかアリはみられなかった。アリがいた場合でも、スズメノエンドウにくらべ植物上の植食性昆虫の個体数は多い傾向がみられた。このように被食防衛の側面からみると、他の防衛戦略にくらべ花外蜜腺によるアリ防御は、それほど効果的ではないと考えられた。これらの結果から、カラスノエンドウのアリによる被食防衛の意義について考察した。
著者
片山 昇
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.324-333, 2007-11-30 (Released:2016-09-16)
参考文献数
112

相利共生とは、相互に関係する生物種が互いに相手から利益を受ける関係であり、あらゆる生態系にみられる。しかし、相利共生は状況に応じて変化し、時として解消される。相利共生は多様な生物種を生み出してきた大きな要因であるため、相利共生の動態を解明することは生態学や進化学の重要な課題となってきた。アリとアブラムシの関係は、アブラムシが甘露を提供するかわりに、アリがアブラムシの天敵を排除するという、良く知られた相利共生の一つである。しかし、アリ-アブラムシの関係は生態的あるいは進化的に変化しやすく、相利から片利、さらには敵対にいたるまで多様な形態が存在する。このようなアリ-アブラムシ系における関係の変異の創出や相利共生の維持機構について、これまでの研究ではアブラムシがアリに随伴されることに対するコストと利益を考慮した最適化理論が用いられてきたが、その範疇に収まらない例が多い。一方で、(1)アブラムシの内部共生細菌は宿主の形質を変化させる、(2)アリは局所的な昆虫の群集構造を決める、ということが明らかにされてきた。そこで本稿では、アリ-アブラムシ系を複数の生物が関わる相互作用として捉え直し、相利共生の動態について議論する。特に、(1)アリ-アブラムシ-内部共生細菌による複合共生系の存在と、(2)アリ-アブラムシの相利共生とアブラムシ天敵の群集動態とのフィードバックについて仮説を提唱する。
著者
片山 昇
出版者
宝塚造形芸術大学
雑誌
Artes : bulletin of Takarazuka University of Art and Design : 宝塚造形芸術大学紀要 (ISSN:09147543)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.1-22, 1996-03-31

ウジェーヌ・ドラクロワはフランス絵画史におけるロマン主義運動の指導者と目されているが,彼の近代芸術のための孤独な闘争の内面史は彼の日記と書簡の中に見出される。また絵画に関する思想は断片的に日記の中に記されている。ボードレールは詩人批評家としてドラクロワの芸術の擁護と顕揚に盡力したが,同時にボードレールはドラクロワの精神的庇護のもとに「悪の華」の美学を形成したのである。