- 著者
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上條 貴裕
佐野 肇
小野 雄一
猪 健志
牧野 寛之
岡本 牧人
- 出版者
- 日本聴覚医学会
- 雑誌
- AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
- 巻号頁・発行日
- vol.53, no.2, pp.158-163, 2010 (Released:2010-06-03)
- 参考文献数
- 12
10年以上観察できた特発性両側性感音難聴107例について疫学, 臨床像を検討した。発症年齢のピークは過去の報告と変わりはなく10歳未満と40歳代であった。若年発症型, 成人発症型と分けて比較すると若年発症型に家族歴が多く, 聴力障害も高度なものが多かった。めまいを訴え, また中にはめまいをくり返しメニエール病との鑑別が困難な症例もあった。初診時はGrade1 (両側70dB未満) と2 (一側70dB未満) で95%を占めていたものが最終受診時には半数近い46%の症例がGrade3 (両側70dB以上) となっており, 本疾患の社会的影響の大きさを示す結果であった。