- 著者
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柳澤 敦広
乾 健彦
生井 良幸
高梨 潤一
藤井 克則
水口 雅
関根 孝司
五十嵐 隆
- 出版者
- 一般社団法人 日本小児腎臓病学会
- 雑誌
- 日本小児腎臓病学会雑誌 (ISSN:09152245)
- 巻号頁・発行日
- vol.22, no.2, pp.161-165, 2009-11-15 (Released:2010-05-31)
- 参考文献数
- 23
- 被引用文献数
-
2
2
腸管出血性大腸菌 (enterohemorrhagic E. coli: EHEC) 感染症を契機に発症した溶血性尿毒症症候群 (hemolytic uremic syndrome: HUS) の重篤な合併症として,脳症がある。脳症の臨床像・病態生理は複雑である。今回われわれが経験したHUSに合併した脳症は,急性壊死性脳症 (acute necrotizing encephalopathy of childhood: ANE) に特徴的な画像所見を示していた。 こういった例はHUSに合併した脳症のなかでも,特に重篤な経過をたどりやすいようだ。また,サイトカインの関与も示唆された。HUSに対する既存の治療法では不十分であり,発症機序,管理・治療法に関するさらなる検討が必要と思われる。