著者
田中 修二
出版者
大分大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

彫刻家・新海竹太郎のご遺族のもとにのこる彼の自筆手帳・ノート等の資料類(「新海竹太郎旧蔵資料」)の整理・調査・研究を進めた。彼の作品を多く所蔵する山形市の山形美術館で作品の写真撮影をさせていただき、同時に作品に刻まれた彼のサインについて調査した。その一部は平成19年7月の屋外彫刻調査保存研究会で「彫刻表現のために-新海竹太郎(1868〜1927)の資料から〜近代彫刻家が制作した仏像をめぐって〜」のテーマで発表した。当初、これらの調査の結果を年度末までに資料集にまとめる予定であったが、十分な調査及び研究を反映させるため、半年から1年後の完成を目指している。これまで3年間継続した新海竹太郎についての調査・研究の一部は、平成19年9月に刊行された共著『日本近現代美術史事典』に反映されている。彫刻家・朝倉文夫については主に第二次世界大戦当時の彼の活動と、戦後大分市に設置された彼の屋外彫刻作品について、当時発行された新聞などを調査しつつ、研究を進めた。戦時中の彼の活動については、平成19年12月に刊行された共著『戦争と美術1937-1945』所収の拙論「戦争と彫刻1937-1945」で論じた。また彼の屋外彫刻作品について調査は、別に大分市からの受託事業として実施している大分市内の屋外彫刻のメンテナンス活動および保存・管理の研究に活かすことができた。このほか、明治期に工部美術学校で学んだ洋風彫刻家たちや朝倉文夫の教え子にあたる日名子実三、戦後の彫刻界で重要な役割を演じた岡本太郎などについて調査を進め、その一部は平成20年度に論文等で発表することとなった。
著者
田中 修二
出版者
大分大学
雑誌
大分大学教育福祉科学部研究紀要 (ISSN:13450875)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.41-60, 2002-04
著者
伊藤 寛晃 畠山 勝義 廣田 正樹 田中 修二 木原 一
出版者
新潟大学
雑誌
新潟医学会雑誌 (ISSN:00290440)
巻号頁・発行日
vol.117, no.6, pp.305-309, 2003-06-10

癒着性腸閉塞症を発症した幽門側胃切除後の73歳男性に対して,イレウス管を挿入し,自然流出による腸内容減圧療法を開始した.イレウス管は順調に進入し,イレウス症状は改善した.しかし第5病日朝に腹痛が出現,イレウス管の固定位置を修正していなかったためにイレウス管が緊張した状態となっていた.イレウス管造影を行うと,小腸がイレウス管を軸としてらせん階段状に収縮していた.完全な腸重積になっていなかったため,イレウス管の固定を解除することによって自然軽快した.本症例は,イレウス管による腸重積発症機序の一端を示すものと考えられた.イレウス管挿入中は慎重な観察が必要であると考えられた.