著者
由利 禄巳 兼田 敏克 東 泰弘 由利 拓真 田中 歩
出版者
一般社団法人 日本老年療法学会
雑誌
日本老年療法学会誌 (ISSN:2436908X)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.1-3, 2023-08-29 (Released:2023-09-05)
参考文献数
7

本研究の目的は,地域在住高齢者の買い物能力を評価する買い物工程分析表の内容妥当性を検証することである。COSMINに基づき関連性,包括性,分かりやすさを検討した。協議者は地域在住高齢者に携わる経験10年以上の作業療法士とした。結果,買い物準備から物品収納までの4工程10項目判定基準5段階からなる観察評価尺度を作成し,内容妥当性について合意を得た。今後は信頼性や妥当性を検討する予定である。
著者
田端 英雄 柴坂 三根夫 藤田 昇 田中 歩
出版者
京都大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1993

ミズゴケ湿原の水質とミズゴケの消長の関係を調べるために、京都市深泥池浮島高層湿原に生育するハリミズゴケとオオミズゴケの成長実験をpH緩衝液と深泥池の水とで行った。緩衝液で培養すると両種ともに水のpHが5.9を越えると枯死した。カルシウムイオンは従来言われているようなpHの中性化と相乗したミズゴケ類への阻害作用はなく、逆にpH上昇による枯死作用を緩和した。pHの上昇以外にリン酸イオンがミズゴケに有害であった。深泥池集水域っからの降水時の様々な流入水で培養した場合はpHが6前後でも電気伝導度が50(μS/cm,25C)より小さいとミズゴケは健全に生育し、大きいと枯死した。ミズゴケ自体は周りの水を酸性にする働きをもっているので、同じpH6の水でも電気伝導度が大きくて緩衝能が高い水だと枯死し、電気伝導度が小さくて緩衝能が低い水だと生育が可能になる。ただ水質の安定した静水と違って流入水の場合は採水後に可溶化してイオンになる物質が多く含まれており、流入後に電気伝導度とpHが高くなることに注意する必要がある。都市域にある深泥池でも降水はもちろん降水が二次林林床からの地表水やチャート基岩からの湧水として集水域の低山から流入する水はpHが5台で、電気伝導度が30より小さく、ミズゴケの生育に十分な水質であった。一方、開発された集水域や自動車道路からの流入水はpHが6以上、電気伝導度が50以上でミズゴケを枯死させる水質であった。以上のことから、ミズゴケ湿原は直接の降水および自然度の高い集水域からの降水によって涵養されている限り健全に発達するが、火開発された集水域からの汚染水や地下水、河川水などpHと電気伝導度が高い富栄養化した水が集水域から流入すると衰退し、消滅していくことが明らかになった。
著者
山本 興太朗 綿引 雅昭 田中 歩
出版者
北海道大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2007

植物の茎の伸長や屈曲を引き起こすオーキシンの分子機構をシロイヌナズナで研究した。その結果、オーキシンによって発現するMSG2 遺伝子が、伸長や屈曲が起こりすぎないように抑制的に働くことを明らかにした。一方、屈曲に働く新規遺伝子LAZY1を単離した。屈曲では屈曲に特異的に働くオーキシン輸送体が存在することが知られているが、LAZY1 はそれらとは別経路で屈曲を調節していることを明らかにした。