著者
田丸 淳一 高橋 直樹 磯部 公一 糸山 進次
出版者
The Japanese Society for Lymphoreticular Tissue Research
雑誌
日本リンパ網内系学会会誌 (ISSN:13429248)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5-6, pp.259-263, 2000-02-15 (Released:2009-10-30)
参考文献数
17

Antibody molecules produced by B cells are engaged in the humoral immunity. Antibodies have molecular diversity to respond specifically to each of innumerable species of antigen. Antibody molecular diversity is the immediate result of immunoglobulin gene diversity which is formed by complicated processes including VDJ rearrangement and is thought to reflect differentiation status of B cells. Somatic mutation occurs in these immunoglobulin genes after main VDJ rearrangement and also plays an important role in further widening of molecular diversity.In recent years, the significance of somatic mutation of immunoglobulin gene in B-cell differentiation process was made clear, and as the result, identification of the normal counterpart of tumor cells became possible on gene level studies, which had been judged mainly from histocytological and immunohistochemical studies.
著者
百瀬 修二 田丸 淳一 梶野 一徳
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

大腸菌で DNA の組換えに関わると考えられている dbpA (DNA-binding protein A)の発現が、ヒトにおいて活性化リンパ球の指標となる CD30 陽性細胞の染色態度とリンパ組織において類似していることを見出し、さらに CD30 陽性の悪性リンパ腫 (Hodgkin リンパ腫;HL など)においても高頻度に発現していた。HL では NF・B シグナル伝達系の恒常的活性化が知られているが、dbpA が NF・B シグナル伝達系の下流で発現・機能すると考えられた。
著者
花見 恭太 大澤 久美子 扇田 智彦 森 茂久 得平 道英 黒田 一 田丸 淳一 糸山 進次
出版者
公益社団法人 日本臨床細胞学会
雑誌
日本臨床細胞学会雑誌 (ISSN:03871193)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.111-115, 2008 (Released:2010-10-08)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

背景 : RA 治療に MTX を使用した症例に悪性リンパ腫の発生することが知られている. 今回われわれは, MTX を用いた RA の治療中に発生した CHL 2 例を経験したので報告する.症例 : 症例 1 は 50 代女性, 6 年間の MTX 治療後, 右腋窩リンパ節の腫脹がみられ, 生検が行われた. 症例 2 は 60 代男性, 1 年間の MTX 治療後カリニ肺炎を発症, その後右鼡径部および左頸部リンパ節の腫脹がみられ, 左頸部リンパ節生検が行われた. 2 例ともに捺印細胞診では, 小型のリンパ球, 組織球などを背景に著明な核小体を有する大型の HRS 細胞を散在性に認めた. 組織学的にも HRS 細胞が散見されたが, それらは免疫組織学的に, 症例 1 では CD30 と CD15 が陽性, CD20 陰性, 症例 2 では CD30, CD79a が陽性, CD20 が一部の細胞に弱陽性, CD15 が陰性を示していた.結論 : 細胞学的には典型的な CHL の像であったが, 本 2 例は臨床経過を踏まえると, WHO 分類で免疫不全関連リンパ増殖症の亜型として分類される MTX 関連リンパ増殖症に相当するものと考えられた. また, 免疫組織学的に症例 1 は通常の CHL のパターンであったが, 症例 2 は Hodgkin-like LPD と診断すべきだったと考えられた. このような症例は複雑な臨床経過をたどることが多く, 診断には疾患背景をよく理解したうえでの総合的な判断が必要と考えられた.