著者
福田 善通 藤田 佳克 田村 克徳 八木 忠之
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.90-93, 1999

インド型品種密陽23号と日本型品種アキヒカリとの組合せのリコンビナント・インブレッドライン(RI系統群)について, いもち病抵抗性に対するRFLPマーカーを用いた量的形質遺伝子座(QTL)解析を行った.幼苗検定では第1染色体に2カ所, 第2染色体に1カ所, 第3染色体に1カ所, 計4カ所でQTLが検出された.それぞれのQTLについて, 第1染色体のものをqPYO-MA1aおよびqPYO-MA1bと仮称した.また第2染色体はqPYO-MA2a, 第3染色体はqPYO-MA3aとした.また畑晩播検定でも, qPYO-MA2aおよびqPYO-MA3aが検出された.いずれのQTLも密陽23型の遺伝子型をもったとき抵抗性を示したが, これらのうちqPYO-MA2aは, 他のQTLに比べ非常に高い作用力を示したことなどから, 主動遺伝子のPibに対応する遺伝子座であると推定した.