著者
田村 綾子
出版者
一般社団法人 日本産業精神保健学会
雑誌
産業精神保健 (ISSN:13402862)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.74-78, 2023-06-20 (Released:2023-06-20)
参考文献数
8

2018年の障害者雇用促進法の改正施行により,精神障害者が身体・知的障害者と同様に雇用率の算定基礎に位置づけられた.障害者権利条約の理念に基づき,雇用者には,障害を理由とする差別の禁止や合理的配慮の提供が求められており,精神障害者の合理的配慮の適切な提供のためには,雇用者及び職場の上司等が社会モデルに則り障害者の個性や能力を活かせる環境作りや調整を行う必要がある.また,精神障害者(メンタル不調者等を含む)への支援を適切に行うことは,精神障害者の就業を通じた自己実現に繋がる.その際,障害者が自身の精神疾患や障害の特性を理解して対応できるようになることと併せて,仕事に求めるものや職務内容及び力量を認識し,職場上司や支援関係者との対話に参加できることが重要である.これらを支援するために精神保健福祉士等の専門職を含む支援関係者には職場内外での連携が求められる.
著者
田村 綾子 Gerardo VALADEZ HUERTA 難波 優輔 久間 馨 古山 通久
出版者
Society of Computer Chemistry, Japan
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.129-133, 2022 (Released:2023-06-22)
参考文献数
9

Multi-element alloy nanoparticles have attracted attention for their potentially high catalytic properties. However, a high degree of freedom in configurations of metal atoms within nanoparticle increases the distinct adsorption sites, making it difficult to theoretically analyze its catalytic properties because the first-principles calculation requires a considerable computational cost. In this study, we develop a sequential scheme to calculate hundreds of adsorption sites by employing a pre-trained universal neural network potential named PFP. Our automated scheme is applied to CO single-molecule adsorption of CO onto PtRuIr ternary alloy nanoparticles. The calculation results are first compared with DFT results to confirm the accuracy. Adsorption energies in the alloy systems are widely distributed in comparison with those of the monometal counterparts, indicating that the alloy nanoparticle includes adsorption sites with various catalytic activities.
著者
中本 真理子 酒井 徹 首藤 恵泉 安藝 菜奈子 小杉 知里 秦 明子 篠田 香織 桑村 由美 南川 貴子 市原 多香子 田村 綾子 船木 真理
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.185-193, 2013 (Released:2013-08-16)
参考文献数
31
被引用文献数
4 4

近年, 生活習慣病や精神疾患などを抱える勤労者が増加している。一方, 朝食欠食, 過食, 身体活動の不足, 短時間睡眠など, 生活習慣の乱れが疾病の発症に関連することが報告されている。我々は, 徳島県勤労者において, 夕食終了から就寝までの間隔と生活習慣病の有病状況との関係について横断研究を行った。20歳以上の勤労者735名を対象に, 食物摂取頻度調査, 生活に関する質問票調査, 採血, 身体計測を実施した。夕食終了から就寝までの間隔が2時間未満の対象者を対照群とし, ロジスティック回帰分析を用いて解析を行った。高血圧に関して, 対照群に比し3-4時間, 4時間以上の群で, 有意に調整オッズ比が低下した。さらに21時以降の食事摂取者で, 高血圧の調整オッズ比は3-4時間空ける群で有意に低下し, 量反応性の関係が認められた。これらのことより, 夕食終了から就寝までの間隔を空けることが, 高血圧の予防につながる可能性が示唆された。