著者
長尾 恭史 小林 靖 竹内 雅美 田積 匡平 小田 知矢 眞河 一裕 宮島 さゆり 馬渕 直紀 小林 洋介 高橋 美江 今村 一博
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.34, no.6, pp.391-398, 2012 (Released:2012-11-23)
参考文献数
31
被引用文献数
4 1

【目的】脳卒中急性期における肺炎合併がどのような機序で機能回復に影響を与え予後悪化を招くか後方視的に検討した.【方法】急性期脳卒中患者のうち肺炎発症高リスク47名を対象とし,肺炎合併群17名と非合併群30名で各種データを比較.【結果】急性期入院時の背景因子・重症度は2群で差はなく,転院時では血清アルブミン値,SIAS麻痺側上下肢(上肢遠位除く),非麻痺側,体幹各下位項目,FIM,回復期退院時ではSIAS下肢近位(股),非麻痺側,体幹各下位項目,FIM,FIM効率と嚥下障害改善率で肺炎合併群が有意に劣っていた.【結論】肺炎合併による機能的予後の悪化とは,リハ遅滞や臥床による廃用性萎縮や学習された不使用が生じることにより,急性期での麻痺側運動機能,非麻痺側機能,体幹機能,嚥下機能の低い改善・低下や低栄養が主因となり,結果として回復期での機能回復にまで悪影響を及ぼすことであると考えられた.
著者
長尾 恭史 小林 靖 大高 洋平 篠田 純治 小澤 竜三 水谷 佳子 田積 匡平 西嶋 久美子 長尾 徹
出版者
一般社団法人 日本静脈経腸栄養学会
雑誌
日本静脈経腸栄養学会雑誌 (ISSN:21890161)
巻号頁・発行日
vol.33, no.5, pp.1133-1138, 2018 (Released:2018-12-20)
参考文献数
27

【目的】誤嚥性肺炎患者に対して多職種協働での包括的摂食嚥下訓練を入院初期から行い食事開始早期化の効果を検証した。【対象および方法】誤嚥性肺炎にて入院後、嚥下訓練処方の時点で絶食であった65歳以上の患者139名を対象とした。2013年9月から翌年2月までの早期介入を行った87名(86.5歳±7.0歳)を早期群、2012年9月から翌年2月までの52名(85.6歳±7.2歳)を対照群とし、両群間で帰結を比較した。【結果】入院より食事開始までの日数(早期群3日/対照群5日・中央値)、抗菌薬継続日数(8日/11日・中央値)、院内肺炎再発率(6.9%/19.2%)は早期群が有意に少なかった。また、入院より食事開始までの日数は、抗菌薬の使用短縮に関連する独立した関連因子であった(オッズ比0.96、95%信頼区間0.94-0.99、P=0.012)。【結論】誤嚥性肺炎患者に対する入院早期の食事開始は治療期間を短縮し、さらには院内肺炎を軽減する可能性が示唆された。