著者
的場 直人 吉田 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-II, 通信II-無線通信・無線応用 (ISSN:09151885)
巻号頁・発行日
vol.78, no.3, pp.93-101, 1995-03-25
参考文献数
7
被引用文献数
21

移動通信のマルチメディア化に伴い,今後フェージング通信路における画像伝送がますます重要となる.本論文では,画像符号化と通信路符号化の両者を統合した,より高能率の符号化に関して考察を行う.具体的には画像符号化にJPEGプログレッシブ方式を用い,通信路誤りが画質に与える影響の大小に応じて,DCT変換係数やそのビットプレーンをグループ分割し,不均等な通信路符号化レート割当てを行う,階層的画像伝送を提案する.そしてこの方式について計算機シミュレーションにより評価,検討を行う.その結果,均等に通信路符号化レートを割り当てる方式に比べ再生画像の劣化を抑えることが可能であることを明らかにする.
著者
的場 直人 近藤 靖 田中 利憲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSE, 交換システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.97, no.132, pp.1-6, 1997-06-24

無線通信路に適用する低遅延, 高誤り耐性を実現する誤り制御の提案を行なう. ARQを用いると通信路誤りによる大規模な画質劣化をなくすことが可能となるが, 再送による遅延が問題となる. 本検討では画像ブロックのビット数を画像情報に付加して送信し, 画像ブロックの同期はずれによるフレーム内誤り伝搬をこの付加情報により防止し, またフレーム間誤り伝搬をARQの再送制御により参照画像を更新することにより防止する方式を提案した. これによりフレーム内, フレーム間誤り伝搬による画質劣化を抑えつつ, ARQを用いても通信路誤りのない場合と同等の遅延特性が得られることを明らかにした.
著者
的場 直人 吉田 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論
巻号頁・発行日
vol.93, no.64, pp.35-40, 1993-05-25

画像圧縮技術の向上によりディジタル画像伝送技術は実用化段階を迎えている。そこで、移動通信に関しても画像伝送の要求が高まることが予想される。本稿では、この劣悪な通信路において高効率圧縮された画像を伝送した場合の画質の劣化について、JPEG方式(可変長符号化方式)を例にとり、誤り訂正符号や変調方式まで考慮したシステムについて検討した。さらに圧縮率と画質の両面について固定長の符号化方式と比較し、誤り訂正符号の使用によって可変長符号を用いても高能率、高品質の伝送が可能で混ることを確認した。