著者
市原 慎介 吉田 進悟 小嶋 文 久保田 尚
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.67_I_1165-67_I_1172, 2011 (Released:2012-12-28)
参考文献数
9
被引用文献数
1

本研究では,住宅街の狭幅員生活道路におけるハンプ設置の有効性の検証を目的とし,複数のハンプを短区間で連続設置することによる効果について検証した.社会実験の結果,短い間隔でハンプを連続設置することで,対象道路を走行する自動車の通過速度が著しく抑制され,道路全体の安全性・快適性の向上を図ることができた.従来影響が心配されてきたハンプ設置に伴う振動・騒音の発生に関しても,本実験のハンプ設置方法によって周辺環境に影響を及ぼさない程度に十分抑制されることが確認できた.また,対象道路の周辺住民の多くは住宅街におけるハンプの設置に関して高い評価をしており,本実験を通し,ハンプの短区間連続設置による交通静穏化に関する有効性を強く確認することができた.
著者
今井 浩三 中村 卓郎 井上 純一郎 高田 昌彦 山田 泰広 高橋 智 伊川 正人 﨑村 建司 荒木 喜美 八尾 良司 真下 知士 小林 和人 豊國 伸哉 鰐渕 英機 今井田 克己 二口 充 上野 正樹 宮崎 龍彦 神田 浩明 尾藤 晴彦 宮川 剛 高雄 啓三 池田 和隆 虫明 元 清宮 啓之 長田 裕之 旦 慎吾 井本 正哉 川田 学 田原 栄俊 吉田 稔 松浦 正明 牛嶋 大 吉田 進昭
出版者
東京大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)『学術研究支援基盤形成』
巻号頁・発行日
2016

①総括支援活動 : 前年度立ち上げたホームページ(HP)に改良を加えて公募の円滑化を進めた。モデル動物作製解析の講習や若手研究者の交流促進を推進する技術講習会を開催した。成果ワークショップを開催し本活動の支援成果をアピールした。②モデル動物作製支援活動 : 相同組換えやゲノム編集など支援課題に応じた最適な胚操作技術を用いて、様々な遺伝子改変マウスおよびラットを的確かつ迅速に作製し、学術性の高い個体レベルの研究推進に資する研究リソースとして提供した。件数は昨年度より大幅に増加した。③病理形態解析支援活動 : 昨年より多い35件の病理形態解析支援を7名の班員で実施した。研究の方向性を決定づける多くの成果が得られた。論文の図の作成にもかかわり、論文が受理されるまで支援を行った。その結果、より高いレベルの科学誌にも受理された。④生理機能解析支援活動 : 疾患モデルマウスの行動解析支援を実施するとともに、諸動物モデルでの規制薬物感受性解析、光遺伝学的in vivo細胞操作、意志決定に関与する脳深部機能解析、等の支援を展開した。⑤分子プロファイリング支援活動 : 依頼化合物の分子プロファイリング316件、阻害剤キット配付86枚、RNA干渉キット配付・siRNAデザイン合成83件、バーコードshRNAライブラリーによる化合物の標的経路探索15件、を実施し、より多くの研究者の利便性を図った。
著者
赤荻 栄一 三井 清文 鬼塚 正孝 石川 成美 吉田 進 稲垣 雅春 間瀬 憲多朗 山本 達生 稲毛 芳永 小形 岳三郎
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.483-488, 1994-08-20
被引用文献数
9

原発巣と同側の肺内に転移を持つ肺癌切除67例の術後成績をみて, 同側肺内転移を遠隔転移ではなく腫瘍の局所進展と考えるAmerican Joint Committeeon Cancer(AJCC)新分類の妥当性を検討した.原発巣と同一肺葉内に留まる肺内転移を持つ41例の術後中問生存期問は25.8ヵ月で, 他肺葉に及ぶ肺内転移を持つ例に比べて有意に良好であった.同一肺葉内転移例につき, 肺内転移を除いた病期別にみると, I期11例では42.9ヵ月と他に比べて有意に良好で, IV期5例では9.6ヵ月と最も不良であった.AJCC新分類による中問生存期間は, I期とII期を合わせた4例が48.3ヵ月, IIIA期21例28.3ヵ月, IIIB期34例22.2ヵ月, IV期8例11.1ヵ月であり, リンパ節転移がないかあっても肺門までに留まる例が最も予後良好で, 肺内転移以外に明らかな遠隔転移を持つIV期例は最も予後不良であった.これは, AJCC新分類が, より臨床に即した有用な分類であることを示すものと思われる.
著者
前川 卓哉 西川 晃司 吉田 進太郎 酒井 健嗣 西川 秀司
出版者
一般社団法人日本獣医がん学会
雑誌
日本獣医がん学会雑誌 (ISSN:18843344)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.6-9, 2020-12-31 (Released:2020-12-11)
参考文献数
6

A 13-year-old intact male Shih-Tzu presented with a 2-month history of gastrointestinal signs. A mechanical ileus developed due to an obstruction from an intramural tumor in the small intestine that was surgically resected. The tumor was diagnosed as a high-grade intestinal T-cell lymphoma with incomplete margins and serosal and mesentery extension. CHOP chemotherapy (vincristine, cyclophosphamide, doxorubicin, and prednisolone) was applied, but during the CHOP protocol, the dog developed a nodule on the skin in the scapular area. Histopathological examination of a punch biopsy revealed a high-grade cutaneous T-cell lymphoma. Lomustine was administered and the cutaneous T-cell lymphoma was surgically resected and histologically diagnosed to have complete margins. However, the dog experienced progressive disease. With adjuvant chemotherapy including dexamethasone, melphalan, actinomycin D, and cytosine arabinoside (DMAC), and chlorambucil, methotrexate, and prednisolone (LMP), the patient lived for 571 days in relatively good health condition. No evidence of recurrence nor metastasis was revealed at necropsy. This case suggests the benefit of surgical resection for both intestinal and cutaneous T-cell lymphoma lesions. However, further studies are required to investigate the effect of chemotherapy, remission rate, survival time, and impact on the quality of life.
著者
的場 直人 吉田 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-II, 通信II-無線通信・無線応用 (ISSN:09151885)
巻号頁・発行日
vol.78, no.3, pp.93-101, 1995-03-25
参考文献数
7
被引用文献数
21

移動通信のマルチメディア化に伴い,今後フェージング通信路における画像伝送がますます重要となる.本論文では,画像符号化と通信路符号化の両者を統合した,より高能率の符号化に関して考察を行う.具体的には画像符号化にJPEGプログレッシブ方式を用い,通信路誤りが画質に与える影響の大小に応じて,DCT変換係数やそのビットプレーンをグループ分割し,不均等な通信路符号化レート割当てを行う,階層的画像伝送を提案する.そしてこの方式について計算機シミュレーションにより評価,検討を行う.その結果,均等に通信路符号化レートを割り当てる方式に比べ再生画像の劣化を抑えることが可能であることを明らかにする.
著者
吉田 進
出版者
ロシア・東欧学会
雑誌
ロシア・東欧研究 (ISSN:13486497)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.36, pp.30-47, 2007 (Released:2010-05-31)

In this paper, firstly, I have shed light on Russia's economic revival, and the rise in the standard of living of the general public, the political stability and the energy diplomacy, etc., which it has brought about.In particular, I have expounded in detail on the “Federal Target Program for the Economic and Social Development of the Far East and Zabaikal Region”—the development program for the Russian Far East and East Siberia, with their profound relationships with the Northeast Asian region—and the redevelopment in Vladivostok for the 2012 APEC summit.Then I have touched upon the perception of Russia as seen from East Asia, a comparison of the economies of each of the countries concerned, and the trends for trade vis-à-vis Russia for the countries of Northeast Asia. Additionally I have analyzed the history of economic interchange between Russia and the nations of Northeast Asia, the current state of affairs and problem areas.Next I have covered the mutual interdependence of Russia and the Northeast Asian region for the following; mutual cooperation through international organizations cooperating internationally, such as, the Greater Tumen Initiative Consultative Commission, the Shanghai Cooperation Organization, and the six-party talks on the DPRK's problems, plus the cooperative relationships in the areas of energy, environmental protection, transportation corridors, investment and trade, and finance.Within such a format I have comprehensively discussed the economic relationships between Russia and Northeast Asia, and have endeavored to illuminate the future path of the Northeast Asia Economic Subregion.This is a lecture of 20 October 2007, with additions and amendments.
著者
服部 充洋 廣瀬 勝一 吉田 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.422, pp.85-91, 2004-11-09
参考文献数
9

SHA-OのメッセージスケジュールにはGF(2)上の16次原始多項式が用いられている.GF(2)上の16次原始多項式は全部で2048個存在する.各多項式を用いてメッセージスケジュールを構成することにより,2048個のSHA-O variantが構成される.本稿ではこれらのSHA-O variantsに対しCRYPTO'98で提案されたChabaud-Joux攻撃を適用する.そして,いくつかのvariantsが攻撃に耐性を持つこと,元のSHA-Oが必ずしも攻撃に耐性をもたないことを示す.また最も攻撃に弱いvariantにおけるcollisionを示す.これらの結果はChabaud-Joux攻撃を何ら改良することなくそのまま適用することにより得られる.
著者
佐方 連 村田 英一 吉田 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.342, pp.135-142, 2000-10-05
参考文献数
8

近年, 安全・快適・効率的な交通を目的とした高度道路交通システム(ITS)の構築が推進されている.ITSにおける車車間通信は, 各車両が自ら通信制御を行う自律分散システムとなる.この通信方式として複数キャリア周波数を用いた時分割方式を仮定した場合, 周波数及び通信スロットの選択が課題となる.ここで, 車両が同一周波数を使用する車群を形成し車群内において異なる送信スロットを用いるシステムを考える.車両は自律分散的に周波数・送信スロットを選択し, 車群形成する.本稿では車群形成方式として受信電力が大きく且つ使用スロット数の多い周波数を選択する方式を提案する.また, この方式はスロット競合を検出し解決を促すアルゴリズムや車群分割のアルゴリズムも含む.本研究では車両がランダムに周波数・送信スロットを使用した状態からの車群形成特性を計算機シミュレーションにより検討した.検討の結果, 短時間での車群形成での車群形成を実現できることを確認したので報告する.
著者
牛首 文隆 成宮 周 吉田 進昭 平田 雅一
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

8種類のプロスタノイド受容体遺伝子のエクソン内にネオマイシン耐性遺伝子を組み込んだターゲティング・ベクターをそれぞれ129ola由来胚性幹細胞(ES細胞)に導入し、相同細換えを起こした。C57BL/6マウスの胚にES細胞を注入後、擬妊娠したICRマウスの子宮に戻してキメラマウスを作出した。キメラマウスをC57BL/6マウスと交配し、F1マウスを得た。組換えalleleをもつF1ヘテロ接合体同士を交配し、F2ホモ接合体を得た。結果、8種類の各プロスタノイド受容体欠損マウスが得られた。また、遺伝的背景を均一にする目的で、各プロスタノイド受容体欠損マウスをC57BL/6マウスに繰り返し交配する戻し交配を行った。現在、一部のプロスタノイド受容体欠場マウスで房し交配が完了し、他のものは継続中である。また、balb/cやDBA1マウスなどへの戻し交配も予定している。IP欠損マウスの解析により、PGI_2は心血管系での抗血栓作用以外に炎症反応の場での血管透過性の亢進や疼痛の伝達等非常に重要な役割を持つことが示された。FP欠損マウスの解析では、分娩時にPGF_<2α>がまず黄体退縮を引き起こし、これが血中プロゲステロン濃度を低下させ、続いて子宮でのオキシトシン受容体の発現を誘導するという一連の機構が解明された。EP4受容体欠場マウスの解析により、PGE_2はEP4受容体を介して出生直後の動脈管の閉鎖に重安な役割を果たすことが示された。以上、本研究によりプロスタノイド受容体欠損マウスの作成がなされ、その解析を通してプロスタノイドの重要な生理・病態生理的役割の一端が解明された。今後、これらの結果が各プロスタノイドの示す多彩な作用を選択的に制御する薬物の開発とその適用の指標に資することが期待される。
著者
篠原 諒 村田 英一 吉田 進 山本 高至 梅原 大祐 田野 哲 守倉 正博
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.9, pp.25-28, 2013-02-13

周波数利用効率を向上させる技術として提案されているマルチユーザMIMO伝送を行うシステムをハードウェアで実装し実験的に検討を行っている.屋内環境におけるマルチユーザMIMO伝送実験の研究は報告されているが,屋外環境における伝送実験の報告は少ない.マルチユーザMIMO屋外伝送実験を行うためにUSRP (Universal Software Radio Peripheral)を用いて移動端末を試作した.USRPはソフトウェア無線端末の一種であり,安価に入手可能かつ小型であるため,持ち出しが容易な移動端末が複数台必要なマルチユーザMIMO屋外伝送実験に適している.USRPの制御には汎用OSを搭載したPCと専用のドライバであるUSRP Hardware Driverを用いた.本稿では,移動端末の試作,特に周波数安定性や送受信タイミング管理,EVMにより評価した伝送特性を含む諸特性について述べる.
著者
向井 務 村田 英一 吉田 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.85, no.12, pp.2080-2086, 2002-12-01
被引用文献数
25

近年,ユニバーサルアドホックネットワークや,無線アドホックネットワークとして研究されているマルチホップ自律分散無線ネットワークは,インフラを必要とせず自律的にネットワークを形成する技術である.マルチホップ無線ネットワークでは端末間で通信を行うため,送受信端末間の通信距離を短くすることが可能である.そのため,端末が自律的に適切な中継端末と通信チャネルを選択することができれば,周波数繰返し距離が短くなるため周波数利用効率が高いシステムとなりうる.本論文では多数の端末が存在する環境を仮定し,チャネル選択アルゴリズムの提案を行い,マルチホップ無線ネットワークの周波数利用効率と送信電力の検討が行われている.その結果,簡易に算出したセルラネットワークの周波数利用効率,総送信電力特性との比較では大幅な劣化は見られず,マルチホップ自律分散ネットワークの可能性が示されている.
著者
的場 直人 吉田 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論
巻号頁・発行日
vol.93, no.64, pp.35-40, 1993-05-25

画像圧縮技術の向上によりディジタル画像伝送技術は実用化段階を迎えている。そこで、移動通信に関しても画像伝送の要求が高まることが予想される。本稿では、この劣悪な通信路において高効率圧縮された画像を伝送した場合の画質の劣化について、JPEG方式(可変長符号化方式)を例にとり、誤り訂正符号や変調方式まで考慮したシステムについて検討した。さらに圧縮率と画質の両面について固定長の符号化方式と比較し、誤り訂正符号の使用によって可変長符号を用いても高能率、高品質の伝送が可能で混ることを確認した。