著者
小林 隆志 村木 太一 直井 聡 横田 治夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.715-726, 2005-03-01
被引用文献数
9

我々はこれまでに, 講義や研究発表などで使用されるプレゼンテーションの資料と動画をメタデータによって統合し蓄積する手法と, その統合されたデータの特性にあった適合度指標を利用した検索手法であるUPRISE (Unified Presentation Slide Retrieval by Impression Search Engine)を提案してきた.本論文では, UPRISEを適用した蓄積検索システムを実現するために, 多様なコンテンツを格納し検索できるメタデータ定義とその抽出方法を議論し, UPRISEを用いた統合コンテンツの蓄積検索の実現方法に関して議論する.また実際に蓄積検索システムのプロトタイプを作成することでその有効性を確かめる.
著者
江川 宏一 直井 聡
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.173-174, 1992-09-28

近年の監視システムは、アトリウム空間等を対象とし、侵入者・防災等を目的とした、インテリジェント監視システムとしてのニーズが高まっている。これらのニーズを分析すると、以下の条件が必要になる。(1)監視対象空間が広域化するため、数多くのセンサが必要である。(2)可視現象以外に、温度変化等の情報抽出のため、多種のセンサが必要である。(3)単に異常を発見するのではなく、前兆となる現象を把握するため、様々な条件に対応できる処理モジュールが必要である。これらの条件を満足した監視システムを構築する場合、単に各センサごとに、複数の処理装置を割り当てただけでは、巨大なシステムとなってしまう。本稿では、上記で述べたインテリジェント監視システム構築上の問題を踏まえ、筆者らが開発した小型で高機能な高速画像処理プロセッサ『コロポックル』を有効に活用した監視システムの構築方法について述べる。
著者
勝山 裕 武部 浩明 黒川 浩司 齊藤 孝広 直井 聡
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.88, no.8, pp.1740-1749, 2005-08-01
被引用文献数
2

文書管理システムにおいて, OCR結果の候補文字情報と, キーワード領域の推定を使い, 通常のテキスト検索エンジンで高精度に文書画像を検索できる技術を提案する. この手法では, 文書画像は最初に通常のOCRで文字認識される. 次に, OCRの出力したテキストから, 形態素解析によりキーワード領域が推定される. 候補文字ラティスがこの領域から求められ, 未登録語単語領域ではk-th DP処理により, 名詞単語領域では更に単語辞書との整合により, 候補文字ラティスから文字列が抽出される. 最後に, 通常のテキスト検索エンジンによる高精度な検索を可能にするために, 抽出された文字列は通常のOCRの出力したテキストに追加される. 49枚のOHP文書画像を対象にした検索実験では, 検索精度は, 通常のOCRの出力したテキストのみで検索再現率90.1%, 適合率100%であったが, 提案手法では再現率98.2%, 適合率100%を達成した. また, 処理時間は通常のOCR処理とほぼ変わらず, テキスト量もOCRの出力したテキストの約6倍程度に収まった.
著者
直井 聡 矢吹 真紀 浅川 敦子 堀田 悦伸
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.47, pp.105-106, 1993-09-27

これまで帳票内の一行単位の一文字枠やフリーピッチ枠に接触した文字を分離する手法を提案した.具体的には,枠接触文字から文字枠を除去した途切れパターンに対して,幾何学的情報と位相構造の大局的な評価により補完するGIM(Global Interpolation Method)を開発した.本稿では,対象を数字に限定して複数行ある表形式枠まで拡張し,それに伴って必要な途切れパターンの綿密な補完方法と,大局的評価用の補完領域の設定方法について述べる.