著者
大西 暁生 石 峰
出版者
東京都市大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、黄河流域を対象に水利権転換の導入によって引き起こされるであろう水資源への影響と、環境汚染・資源消費・社会経済への影響を総合的に検討した。具体的には、地域の経済成長と水利用との関係を把握するとともに、地表と地下の水利用の実態を解明した。さらに、効率性を考慮することで転換可能水量を算出し、水需給ギャップの把握と黄河の流出量への影響を検討した。そして、工業生産(インフラ建設投資等)の水資源に対する影響を分析することによって、最終的にはこの流域における省資源型・環境調和型社会を目指した適正な水資源配分のあり方を水利権転換といった観点から検討した。
著者
一ノ瀬 俊明 大西 暁生 石 峰
出版者
社団法人 環境科学会
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.167-179, 2013-03-29 (Released:2014-04-15)
参考文献数
25

中国の黄河流域において,大西ら(2006)の推計した水資源需給構造と,Ichinose et al.(2009)の推計した地下水利用構造とを地域別に直接比較することにより,データが存在せず実態把握の困難であった当該流域における地表水の利用構造を描き出すことを試みた。黄河流域に大部分が含まれる35 の地級行政単位を抽出し,立地の近接性と水資源需給構造の形態的類似性(共通する特徴)に着目してそれらを12 の小流域に分類した。一般に上流域では地表水に依存し,農業での利用割合が低いため,地下水利用の季節変動性は小さい。一方,中流域から下流域では地下水への依存の度合いが高くなり,農業での利用割合が高くなるため,地下水利用の季節変動性は大きくなる。とりわけ,その傾向は黄土高原において顕著である。また,最下流域では再び地表水に依存している。さらに地下水利用構造の類似性にもかかわらず,小流域の中でも地表水を含めた水資源の需給構造に多様性が見られる地域がある。とりわけ中流域では,大河川へのアクセスの状況に応じて多様性が顕著である。
著者
織田 剛 満田 正彦 山極 伊知郎 田中 俊光 名倉 隆雄 大石 峰生
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.64, no.620, pp.1127-1134, 1998-04-25

Two-dimensional axi-symmetric Euler equations are solved in order to simulate the compression wave induced by a high-speed train entering a tunnel or a tunnel entrance hood. Pressure and pressure gradient histories at the tunnel entrance obtained from the calculation are compared with experimental results. It can be found that calculated results and experimental results are well corresponding each other. The effect of the cross-sectional area of the tunnel entrance hood is numerically investigated by this calculation method. Then, propagation of the compression wave along the tunnel is one-dimensionally calculated by a double mesh method which induces little numerical diffusion.