著者
石原 哉
出版者
日本科学哲学会
雑誌
科学哲学 (ISSN:02893428)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.1-12, 2007-12-25 (Released:2009-05-29)
参考文献数
24

We survey Brouwer's intuitionistic mathematics and Markov's constructive recursive mathematics by examining axioms assumed in each school and mathematical theorems derived from the axioms. It is known that Bishop's constructive mathematics is a core of the varieties of mathematics in the sense that it can be extended not only to intuitionistic mathematics and constructive recursive mathematics, but also classical mathematics. We compare a new trend of constructive mathematics, called a minimalist foundation, with Bishop's constructive mathematics.
著者
小野 寛晰 青戸 等人 鹿島 亮 石原 哉 外山 芳人 WOLTER Frank 酒井 正彦
出版者
北陸先端科学技術大学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

本研究の目標は、計算機科学に現われる数理論理学の問題を理論と応用の両面から解明しようとするものである。本年度に得られた成果のうちの主要なものを以下にあげる。1.代数的手法による縮約のない部分構造論理の一般論の展開(小野)2.部分構造論理におけるMaksimovaの変数分離の原理の研究(小野)3.直感主義的様相論理の研究(青戸、小野)4.項書き換え系における停止性および合流性に関する研究と関数型プログラム言語への応用(外山、青戸)5.弱い含意命題論理に対する証明論(鹿島)6.構成的数学の展開(石原)1)の縮約規則をもたない論理の一般論については、小野はその成果をポーランド、スウェーデン、スペイン、ドイツで発表した。また北陸先端科学技術大学院大学において、オーストラリアのM.Bunder博士、R.Gore博士およびアメリカのA.Scedrov教授とそれぞれ部分構造論理に関する共同研究をおこなった。2)については、いくつかの部分構造論理に対しMaksimovaの原理を証明論的手法により証明した。このようなアプローチはこの研究が始めてである。3)の直観主義様相論理については、青戸がその有限モデル性についての興味深い結果を示した。4)の項書き換え系とその応用については、外山と青戸が精力的に研究をおこない、優れた成果をおさめている。弱い含意論理におけるcut elimination theoremについては鹿島が、また構成的数学については石原がいくつかの成果をあげた。
著者
石原 哉
雑誌
科学研究費補助金研究成果報告書
巻号頁・発行日
pp.1-5, 2010-05-29

本研究は、構成的逆数学のための形式体系の調査・提案・評価・改良を目的として行われた。型概念に基づいた体系、および集合概念に基づいた体系、それぞれに対して様々な原理(例えば、連続性原理)、および位相空間・一様空間の定理を対象に調査を行った。その結果、集合概念に基づいた体系としては、構成的集合論(CZF)およびその部分体系が、有力な候補であることが分かった。また、型概念に基づいた体系としては、単調完備定理を詳細に分析することにより、構成的解析体系(EL)の部分体系を構成的逆数学のための形式体系として提案した。 : The project aimed at research, proposal, evaluation, and improvement of formal systems for constructive reverse mathematics. Formal systems based on the notion of a type, and formal systems based on the notion of a set were examined by case studies on principles (such as a continuity principle), and theorems in topological and uniform spaces, respectively. It appeared that the constructive set theory (CZF) and its subsystems, as formal systems based on the notion of a set, work well for our purpose. By carefully examining the monotone completeness theorem, we proposed a subsystem of elementary analysis (EL) as a formal system based on the notion of a type.