著者
榎本 容子 石渡 利奈
出版者
東洋大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は、キャリアセンターにおける発達障害の学生の効果的な「キャリア意思決定を促す相談支援プロセス」を解明すること(目的1)、また、「支援者がそれらの知見を相談時に活用できるツール」を開発すること(目的2)を目的とする。平成29年度は、全国の大学のキャリアセンター及び、その学内連携部署である、学生相談室、保健センター(計1350箇所)を対象として、大学における発達障害やその疑いのある学生に対する就労支援・キャリア支援の実施状況の把握及び、個に応じた相談支援プロセスのあり方を検討するための質問紙調査を実施した。調査結果については現在分析中である。また、研究協力者の協力を得て、これまでに実施した大学へのヒアリング調査結果を踏まえつつ、相談支援に役立つ支援ツール案(支援者向けにQ&A形式にて情報提供する冊子)を作成した。以下にQの例を示す。〇来談時期が遅く、早期支援ができません。早期から支援するためにはどのようにしたらよいでしょうか?/〇自分の得意・不得意についての認識が不足しています。どのような支援が必要でしょうか?/〇面接試験で何度も不採用になってしまいます。どのような支援が必要でしょうか?/〇進路の選択肢として学生に障害者就労について情報提供したいのですが知識が不足しています。一般の就労とどう違うのでしょうか?/〇学生の支援に当たり、教員や学内の関係部署との連携をうまくすすめるポイントを教えてください。/〇学生の支援に当たり、学生に利用を紹介できたり、支援者が相談できたりする外部の専門機関があれば教えてください。
著者
成田 拓也 鈴木 良平 石渡 利奈 井上 剛伸 鎌田 実 矢尾板 仁
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第22回全国大会(2008)
巻号頁・発行日
pp.398, 2008 (Released:2009-07-31)

認知症者は,短期記憶障害のために予定を覚えておくことができず,同じ質問を頻回に繰り返す場合がある.本研究では,グループホームでの参与観察により,スケジュールに関わる記憶の問題を分析し,支援機器開発の課題(ニーズ,理解・注意の制約)を抽出した.機器のプロトタイプを作成し,発話・行動分析から,記憶を補うスケジュール呈示手法を探索した結果,提案手法により,頻回な質問が減少し,行動決定が可能になった.