著者
山本 博一 吉益 光一 宮下 和久 福元 仁 竹村 重輝 宮井 信行 宮井 信行
出版者
和歌山県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

地域住民では、うつ病に関連する身体要因は明らかでない。地域住民および警察職員の健診受診者から得られた健診データと、精神疾患簡易構造化面接法の結果を統合し、うつ病・自殺リスクに関連する身体要因を調査した。その結果、自覚症状をはじめ多彩な要因がうつ病・自殺リスクと関連していた。易疲労感、頭痛・頭重感、めまい・立ちくらみ、吐き気・胸焼け・胃もたれ・腹痛などの胃腸症状、腰痛・関節痛などの自覚症状は、うつ病の存在を示唆するかもしれない。
著者
吉益 光一 宮下 和久 福元 仁 竹村 重輝 清原 千香子 山下 洋 宮井 信行 吉川 徳茂 清原 千香子 吉川 徳茂 篠崎 和弘 宮井 信行 山下 洋
出版者
和歌山県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

児童の注意欠陥多動性障害(ADHD)の原因として、妊娠期間中の母親の飲酒や喫煙などのライフスタイル要因が注目されている。今回、ADHD の子どもを持つ母親とそうでない子どもの母親に聞き取り式の面接調査を行い、これらの要因がADHD に関連しているかどうかを検討した。結果、妊娠中の喫煙のみADHD の子どもの母親に多かったが、妊娠中の精神的なストレスや母親自身のADHD 傾向の影響を除くと、統計学的に意味のある違いは認めなかった。
著者
宮下 和久 吉益 光一 森岡 郁晴 福元 仁 竹村 重輝 宮井 信行 坂口 俊二 寺田 和史
出版者
和歌山県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、(1)高濃度人工炭酸浴による下肢の末梢循環促進効果をもたらす条件(温度,CO_2濃度)を淡水温水をコントロールとして検証し、(2)その上で、高濃度人工炭酸浴による下肢痛の改善効果を検証した。最終的に介護施設および家庭における高濃度炭酸浴による下肢痛改善のためのQOL評価を行ない、介護予防のエビデンスに基づく健康事業としての位置づけを試みた。有症者を含めた介護施設入所者で検討した結果、皮膚温は浸漬前後で両群とも上昇していたが、群間の差は見出せなかった。ただ1.5ヶ月の長期間でSF-8の「全体的健康感」が、刺激群で高い傾向があったことは評価できると考える。疼痛に対する効果としては、同意・協力が得られた下肢疼痛の有症者が少なく、統計学的な評価が出来なかったが、個人内では炭酸水浸漬群、淡水浸漬群ともに浸漬の前後で低下していた。レーザー血流画像化装置で末梢循環促進効果を検討すると、足背皮膚血流変化量は浸漬後に対照と比較して有意に高値であった。高齢者でも高濃度人工炭酸温水浴による血管拡張による症状改善効果が期待できた。