- 著者
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秦 邦生
- 出版者
- 青山学院大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2014-04-01
この研究課題では、従来の文学史・文化史の修正を目指して、1930年代から50年代のイギリス文学・文化を「後期モダニズム」ならびに「後期帝国主義」の観点から研究した。その具体的な研究対象は、ジョージ・オーウェルのディストピア小説、ディケンズ小説翻案、スパイ小説と映画など、多岐にわたった。この研究課題はこれらの文学・映画テクストを、(1)戦後福祉国家体制の成立、ならびに(2)第二次世界大戦から冷戦へと至る、イギリスをとりまく国際関係の変容、という文脈に置くことで、それらが現実との葛藤のなかで形成されるプロセス、ならびに、社会批判やユートピア的な可能性がそれらの作品に記録される過程を浮き彫りにした。