著者
笹 健児 久保 雅義 永井 紀彦 米山 治男 白石 悟 水井 真治
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.1291-1295, 2004-10-08 (Released:2010-06-04)
参考文献数
7

外洋性港湾に船舶が入出港するときの安全性について, 前報では大型フェリーが着離岸するときにRollによって作業困難となる状況を定量化した. 本研究では, 港外から港内に至る入出港の全局面で発生する船体動揺を連続的に再現できる数値解析手法の構築を行った結果, 沖合観測波形, 港湾・船型データ, 操船データをもとに着離岸局面を含めた入出港時の船体動揺を実用上十分な精度で再現できることを検証した. さらに着離岸時の作業困難度を定量的に評価できる「着離岸困難度関数」を新たに定義しその有効性を検討した. さらに海域, 港湾, 船型が異なるケースにおいても船体動揺の現地観測を実施し, 入出港の困難さを支配する諸要因について考察した.
著者
井山 繁 西岡 悟史 宮田 正史 米山 治男 辰巳 大介 木原 弘一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.I_809-I_814, 2017 (Released:2017-08-22)
参考文献数
9

船舶が係留施設へ接岸または離岸する際の繋離船作業(船舶と陸上作業員の間で係留ロープを受け渡す作業)は港湾利用を支える基礎的な活動であるが,何らかの要因により係留ロープの切断事故が発生すると,繋離船作業等に重大な危険を及ぼす懸念がある.また,繋離船作業のうち陸上作業員が係留ロープを係船柱に掛け外しする作業では,それらの作業が安全かつ効率的に行われるように改善を図っていくことは重要な課題である.本研究は,繋離船作業の安全性の向上を図ることを目的として,過去の繋離船作業における係留ロープの破断事故の整理・分析を行うとともに,陸上作業員からのヒアリング等を踏まえて,繋離船作業の安全性に影響の大きい係留施設の附帯設備(係船柱,防舷材,車止め等)の設計の際,配慮すべき事項について検討したものである.