著者
綿抜 豊昭
出版者
俳文学会
雑誌
連歌俳諧研究 (ISSN:03873269)
巻号頁・発行日
vol.1985, no.68, pp.1-7, 1985-01-31 (Released:2010-08-25)
参考文献数
7
著者
呑海 沙織 綿抜 豊昭
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.69-82, 2012-06-30 (Released:2017-04-30)

本稿では,図書館マナーの社会的受容について考察を行うことを目的として,近代礼法書における図書館に関する記述内容の分析を行った。近代礼法書において,図書館が単独で取り上げられるのは昭和以降のことであり,図書館に関する共通記述は12種みられた。図書館に備え付けられている「もの」に関する記述が6種,(2)図書館における「ふるまい」に関する記述が6種である。「もの」に関する記述のほとんどが図書に関するものであり,特に図書を丁寧に扱うという記述は全ての対象書にみられた。一方,「ふるまい」に関する記述で最も多かったのは静粛であり,なかでも音読禁止は最も多く取り上げられていた。先行研究においては,明治期より図書館規則によって音読禁止条項が普及し,大正から昭和初期にかけて衰退する傾向にあったことが明らかにされているが,本稿では礼法教育によって「規則」から「マナー」へと変容した可能性を指摘することができた。
著者
綿抜 豊昭
出版者
筑波大学出版会
巻号頁・発行日
pp.1-197, 2008-01
著者
韓 玲姫 綿抜 豊昭
出版者
Japan Society for Information and Media Studies
雑誌
情報メディア研究 (ISSN:13485857)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.1-14, 2012

本稿は,『周作人日記』を基に,周作人が日本留学後に購入した日本の書籍に注目し,周作人の購入書籍の変遷と文学志向,及び思想の変化との関わりについて考察するものである.周作人の和書の購入は1918年から急増し,日記が現存している1934年まで増加を続けている.本研究を通して,新文化運動時代に,周作人が主に詩歌と小説の書籍を購入し,新詩の創作と日本小説の翻訳に力を入れたのは,当時の政治や思想を変える手段として日本文学にその可能性を見出したからだということがわかった.そして,1921年3月の大患後,日本文学に対する関心が物語や滑稽本等の日本古典文学へと変わるのは,政治に背を向け,思想的,創作的に閑適へと転換したことと関わりがあることを明らかにした.