著者
舘野 美鈴 大久保 洋子
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子大学生活科学部紀要 (ISSN:13413244)
巻号頁・発行日
no.49, pp.33-43, 2012-03

Japanese confectionery has changed in various ways over a long time. Many different kinds of confections have been made, from simple and familiar ones of daily life to luxury ones. Connected and refined especially with traditional events, certain of these confections have beenpassed down by people who consider their origin important. Among these, some are characterized by using natural leaves of tree. In this study, we examined the historical background and the actual conditions of transmission. As a result, wecount 34 kinds of leaves used in making confectionery. For making Kashiwa-mochi, in some regions, people use smilacaceous leaves instead of oak leaves and they eat Kashiwa-mochi not only for a seasonal festival but also at ordinary times. As annual events, the Boy's festival is well inherited and the custom of eating Kashiwa-mochi remains as well as Chimaki. Sakura-mochi is also popular but Tsubaki-mochi, which has a long history, has become less popular today.
著者
舘野 美鈴 浜守 杏奈 大久保 洋子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.22, pp.29, 2010

【目的】弁当は携帯食として発展し、主として昼食としての利用が多い傾向にある。明治以降の婦人雑誌、料理雑誌には記事として取り上げられることが多くなり、なかでも子どもの弁当記事は掲載がシリーズ化されることが多く、母親が献立を考える上での参考にしているだろうことが伺える。その内容は年代により様々な特徴を持ち、変化が見られるので大正期から昭和末までの子どもの弁当記事を通して、その変遷を見ることを目的とした。<BR>【方法】資料として2冊の婦人雑誌『主婦の友』(大正12年5月-昭和63年4月)『婦人之友』(大正2年6月-昭和46年9月)、2冊の料理雑誌『料理の友』(大正5年5月-昭和35年6月)『栄養と料理』(昭和10年-昭和63年)を用いた。年代を6区分にし、タイトル、献立、食材料、調理法、特記される記事を項目として子どもの弁当記事の調査・分析をおこなった。<BR>【結果】1)大正期は需要が少ないためか子どもの弁当記事が少なく、幼児を対象としたものは見られなかった。2)昭和元~13年には「子ども」とタイトルのつく弁当記事が増え、わずかに幼児専門の企画も見られた。大正期ではほとんど見られなかった西洋野菜や食肉加工品などが用いられるようになった。3)昭和14~28年では戦時中ということで子どもの弁当記事にも節米などの工夫が多く見られた。4)昭和29~38年ではパン食や洋風化がすすみ、たんぱく源が推奨され、子どもの弁当記事が増えた。5)昭和39~63年では40年代を境に主食が減少し、見た目と嗜好に重点を置く内容へと変化していく傾向が見られた。