著者
船越 裕介 岡田 忠信
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.89, no.9, pp.787-791, 2006-09-01
被引用文献数
7

阪神・淡路大震災や新潟県中越地震では,通信サービスの途絶が被災地を中心として広範囲かつ長期間にわたって発生し,被災地以外も含めた社会生活に多大な影響を与えた.このような自然災害時におけるライフラインとしてネットワークには高い安全性・信頼性が求められるが,特に地震大国である我が国においてはこれらは必要不可欠な条件である.本稿では次世代情報通信ネットワークNGN(Next Generation Network)の高信頼化について,その要求条件と各種技術動向について紹介し,併せて標準化の動きについても触れる.
著者
船越 裕介 松川 達哉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.228, pp.37-42, 2009-10-08
被引用文献数
5

筆者らは,市販装置によって構成されるIP網の,運用中の信頼性管理の重要性を訴求し,実際の故障データを駆使した管理尺度を確立した.各種尺度によって得られた結果は,次期装置やネットワークの開発にフィードバックすることが必要であり.そのための方法が求められる.本稿ではその1つの方法として,通信ネットワークの不稼働率シミュレーションを提案する.本方法は,筆者らが確立してきた技術を用いて各種信頼性尺度を数理モデル化し,故障データそのものを乱数によって生成することに特徴を有する.数理モデルの正確性が重要であることから,あるIPネットワークの実故障データを元にシミュレーションを行い,実測値との比較を通じた再現性の検証を行う.
著者
船越 裕介 松川 達哉 渡邉 均
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.153, pp.35-40, 2006-07-06
被引用文献数
4

通信を含む社会基盤系サービスは,サービス障害が社会に及ぼす影響が大きく,報道の対象となることが多い.しかし,報道される明確な基準がなく,報道有無の関係から具体的な通信ネットワークの信頼性向上に展開することが困難である.本稿では影響規模と影響時間,申告件数というパラメータに社会的影響度を測る指標としてトラヒックパターンを組み込み,報道有無に関して判別する方法を提案する.更にその効果についても述べる.