著者
佐藤 達雄 塩原 由紀江 大森 明文 芳野 未央子 久芳 慶子 高田 圭太 池田 由紀 元木 悟 小倉 秀一 工藤 光夫
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.303-307, 2009 (Released:2009-07-25)
参考文献数
13

黒色の液状マルチ資材が地温ならびにコマツナの生育,収量に及ぼす影響を明らかにするため,処理量を1,0.5,0.25 L・m−2区および無処理区の4水準3反復,播種日を2007年9月21日,10月5日,10月20日および2008年1月22日の4水準として組み合わせ,栽培試験を行った.その結果,液状マルチ資材は,散布量に関わらず無処理に比較して増収することが明らかになった.地下5 cmの温度を解析したところ,液状マルチ散布により最高地温は上昇するが,9月21日播種を除き最低地温は低下した.この現象はコマツナの生育初期に顕著であったが,生育に伴って,その差は小さくなった.播種後10日間の毎正時積算地温に有意な差は認められなかった.地温の日較差の増大はコマツナの増収に寄与した可能性が考えられた.
著者
周 松嬰 鴨田 春菜 篠原 麻希 渡邉 智文 佐藤 達雄 芳野 未央子 前嶋 啓佑 小谷 博光 ウィディアストゥティ アニ 八本 功 鵜沼 光岳 三須 英幸 江口 ゆみ
出版者
日本農作業学会
雑誌
農作業研究 (ISSN:03891763)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.73-79, 2018
被引用文献数
1

トマト養液栽培において養液の電気伝導度(EC)を上昇させることにより,果実糖度の上昇を効率的に行うことができる.海水由来の苦汁と粗塩(NaCl)がEC上昇や果実収量ならびにトマトの品質改善に及ぼす効果を一段ならびに二段栽培で比較した.苦汁は製塩過程で生じる副産物であり利用が簡単で安価に入手することができる.特に苦汁は液体で流通されるため,溶解作業が必要な塩による高EC処理より便利である.春まき夏どり栽培と夏まき秋どり栽培が1回ずつ行われた.第1花房の最も大きい果実が直径4 cmに肥大したときに高EC処理(苦汁または粗塩)を開始した.2回の実験とも,苦汁処理の収量ならびに品質は粗塩処理と同等であった.養液への苦汁の添加後,養液のECは粗塩処理よりも速やかに上昇した.この原因は不明であるが,両者のイオン組成の違いに起因する可能性が考えられた.トマトの生育に対して特に差異は見受けられなかった.以上のことからトマト低段栽培における高糖度化を目的とした苦汁の添加は,実用的,効果的に利用しうると考えられた.
著者
佐藤 達雄 塩原 由紀江 大森 明文 芳野 未央子 久芳 慶子 高田 圭太 池田 由紀 元木 悟 小倉 秀一 工藤 光夫
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.303-307, 2009-07-15
参考文献数
13

黒色の液状マルチ資材が地温ならびにコマツナの生育,収量に及ぼす影響を明らかにするため,処理量を1,0.5,0.25 L・m<sup>−2</sup>区および無処理区の4水準3反復,播種日を2007年9月21日,10月5日,10月20日および2008年1月22日の4水準として組み合わせ,栽培試験を行った.その結果,液状マルチ資材は,散布量に関わらず無処理に比較して増収することが明らかになった.地下5 cmの温度を解析したところ,液状マルチ散布により最高地温は上昇するが,9月21日播種を除き最低地温は低下した.この現象はコマツナの生育初期に顕著であったが,生育に伴って,その差は小さくなった.播種後10日間の毎正時積算地温に有意な差は認められなかった.地温の日較差の増大はコマツナの増収に寄与した可能性が考えられた.<br>