著者
多田 修平 佐竹 正俊 茂田 正哉 伊澤 精一郎 福西 祐
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
年次大会
巻号頁・発行日
vol.2011, pp._G050093-1-_G050093-5, 2011
被引用文献数
1

Water splash caused by an elastic tire rolling on a wet road is simulated using SPH method. Fluid-structure inter action model is newly proposed to couple the fluid motion and the elastic tire. The result shows that the water discharge capability strongly depends on the grooved patterns, and the tire receives lift and drag forces from the water.
著者
渡辺 隆行 茂田 正哉
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

プラズマ中に豊富に存在するOHラジカル,酸素ラジカル,水素ラジカルを用いた廃棄物分解システムを開発した。このシステムは直流放電にて水のみから成る熱プラズマを用いて,有機系物質を分解するシステムである。排水処理を目的としたフェノール水溶液の分解,および難水溶性物質の1-デカノールをエマルションとした分解実験を行った。これらのプロセスは1万℃のプラズマ中における分解プロセス,1千℃程度における副生成物の再合成プロセスの反応機構に分けられる。有機物は水プラズマ中で迅速に分解されるが,その中間物質としてCHラジカルとCH3ラジカルの生成を確認し,これらが副生成物発生に重要な役割を果たすと考えられる。
著者
茂田 正哉
出版者
東北大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2009

本年度は前年度に構築した有限差分法による数値計算モデルを現実の問題に適用し,熱水噴出に伴う流れの3次元数値解析を行った.具体的には,熱水活動の確認されている現実の深海カルデラ内の流れについて数値計算を行い,流れの構造を調べた.既に得られている観測データから,一般にカルデラより上部では温度や塩分濃度が成層状態であるのに対して,熱水活動の見られるカルデラ内では温度や塩分濃度が水深によらず一定であることが分かっている.しかし,温度および塩分濃度が均一化するメカニズムについては,これまで解明されていなかった.本研究では,実際の複雑なカルデラ形状も考慮しながら,粒子法および有限差分法による詳細かつ大規模な3次元数値シミュレーションを試みた.その結果,カルデラ内の温度や塩分濃度の均一化は,熱水プルームを駆動力とした対流による混合作用により促進されることを明示した.カルデラ内において噴出した高温低密度の熱水は浮力により上方への流れを生むが,浮力と重力が釣り合う高さで水平方向へと広がる一方,熱水プルームの周囲から低温高密度の流体が流れ込むことによって,カルデラ内に大規模な対流が発生し,最終的に温度や塩分濃度が均一となるというメカニズムを示した.また,深海の熱水噴出による流れの数値計算モデルの確立のために,随時「海底下の大河」計画に携わる研究者等との意見交換を行い,現実の深海の熱水活動に関する情報を得て研究を遂行した.熱水噴出孔の位置や規模を変化させて数値計算を行うことで流れ場の特徴を捉え,観測された温度等のデータから流れの構造や熱水噴出孔の位置の特定を試み,本モデルによる流体数値シミュレーションの現実的な利用を目指した.