- 著者
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寳川 拓生
薮田 伸
冨永 淳
渡邉 健太
荒木 秀雄
川満 芳信
たからがわ ひろお
やぶた しん
とみなが じゅん
わたなべ けんた
あらき ひでお
かわみつ よしのぶ
Takaragawa Hiroo
Yabuta shin
Tominaga Jun
Watanabe Kenta
Araki Hideo
Kawamitsu Yoshinobu
琉球大学農学部
不二製油
- 出版者
- 沖縄農業研究会
- 雑誌
- 沖縄農業 (ISSN:13441477)
- 巻号頁・発行日
- vol.47, no.1, pp.27-34, 2015-02-12
沖縄県においてヒマワリは景観の良さから観光資源として,さらには,地力回復用の緑肥として注目されている.そのヒマワリ栽培を油糧生産と遊休農地の解消の一助となると考え,播種期の違いが収量に与える影響について比較検討した.春播き栽培では,栽培期間中の気温,日射量,降水量,台風接近数および開花に要する積算温度が高く,発芽日から開花日までの日数が短かった.また,花芽形成期から開花期の間のCGRおよびLAIが低く,乾物収量,子実収量はそれぞれ705,177 kg 10a_-1と秋播き栽培に比べて低くなった.これは夏季の高温・高日射により栄養成長が不十分なまま開花し,子実肥大が遅れたことが原因と考えられた.一方,秋播き栽培では,花芽形成期から開花期までのCGRおよびLAIが高く,乾物収量,子実収量はそれぞれ1274,246 kg 10a-1と高かった.太陽エネルギー利用効率が植物体全体および子実に関してそれぞれ2.11,0.64%といずれも春播き栽培に比べて2倍以上高くなった.これは開花期までの成長期間と低温・低日射でも高い葉面積を確保できたことが原因と考えられた.以上より,沖縄においては,秋冬に降雪・降霜がなく,夏季の高温・高日射・台風を避けられるため,秋播き栽培も有用であると考えられた.